Researchers Database

SAKAI Teisuke

FacultyFaculty Division of Human Life and Environmental Sciences Research Group of Residential Architecture and Environmental Science
PositionLecturer
Last Updated :2024/05/11

researchmap

Profile and Settings

  • Name (Japanese)

    Sakai
  • Name (Kana)

    Teisuke

Degree

  • Mar. 2018

Research Interests

  • 保存修復
  • 意匠
  • 民家
  • 建築技術史
  • 住宅

Research Areas

  • Social infrastructure (civil Engineering, architecture, disaster prevention), Architectural history and design

Research Experience

  • Oct. 2022, 9999, Nara Women's University, Faculty of Human Life and Environment, 専任講師
  • Aug. 2019, Aug. 2023, Kyoto Prefectural University, 生命科学研究科, 共同研究員
  • Apr. 2012, Sep. 2022, 公益財団法人 文化財建造物保存技術協会, 技術職員

Education

  • Apr. 2010, Mar. 2012, The University of Tokyo, The Graduate School of Engineering, Department of Architecture
  • Apr. 2006, Mar. 2010, The University of Tokyo, The Faculty of Engineering, Department of Architecture
  • Apr. 2003, Feb. 2006, ラ・サール高等学校

Teaching Experience

  • History of Western Architecture, Nara Women's University, Apr. 2023, 9999
  • History of Japanese Architecture, Nara Women's University, Oct. 2022, 9999, Undergraduate special subjects, Japan
  • Oct. 2023, 9999
  • History of Architectural Construction Methods and Architectural Design, Nara Women's University, Apr. 2023, 9999

Association Memberships

  • 建築史学会
  • 文化財建造物保存修理研究会
  • ARCHITECTURAL INSTITUTE OF JAPAN

Ⅱ.研究活動実績

Published Papers

  • Refereed, 建築史学, 近世民家における見せかけの柱と束-近世民家における意匠操作技法の類型化-, 坂井禎介, Mar. 2020, 74, 35, 63, Scientific journal, 坂井禎介「近世民家における見せかけの柱と束 近世民家における意匠操作技法の類型化」『建築史学74号』(2020.03, pp.35-63).pdf, False, 10.24574/jsahj.74.0_35
  • Not Refereed, 日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸), 近世民家の座敷における長押成についてー近世民家における寸法研究 その3ー, 坂井禎介, 近世民家における座敷の長押成は平均して0.39 尺であり、大方0.3 ~ 0.5 尺の間の数値をとる。長押成と柱幅の比は約9 割である。近世を通じて時代ごとにはあまり変化はないが、地域ごとには、東北や関東や四国の長押成が太く、近畿や中国地方で細いことがわかる。例外はあるものの、近畿周辺で長押を若干細く、近畿から遠い地域で若干太くする傾向(九州以外)が大方読み取れる。, Sep. 2019, 869, 870, Scientific journal, 坂井禎介「近世民家の座敷における長押成について 近世民家における寸法研究 その3」『日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸) 』(日本建築学会,2019. 9, pp. 869-870).pdf, False
  • Not Refereed, 日本建築学会東海支部研究報告集第57号, Plat Area of Private Houses in Edo Period, 坂井禎介, 近世民家の平面積は、時代が下るほど全国的に面積の平均が上昇していく傾向があった。しかし、これは300㎡を越える大きな民家が増えることによる上昇であり、120㎡を下回る小さな民家は依然として存在しており、平面積の大小の差が開いていくということであった。地域ごとに見ると、北陸、特に新潟においては300㎡を越える民家が半分近く存在し、最大の平面積を持つ民家もあることが注目された。一方、江戸時代を通して平面積の平均が小さかった、関東、四国、九州のような地域もあった。都道府県全体を見ると、日本海側の北部や地主が多い地域に平面積が大きい民家が多いことも特筆された。
    , Feb. 2019, 549, 552, Scientific journal, 坂井禎介「近世民家の平面積 近世民家における寸法研究 その2」『日本建築学会東海支部研究報告集第57号』(日本建築学会,2019. 2, pp. 549-552).pdf, False
  • Refereed, Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ), Architectural Institute of Japan, RECTANGULAR CROSS SECTION COLUMN IN VERNACULAR HOUSES OF EDO PERIOD, Teisuke SAKAI, This paper analyzes "Gohira" columns, rectangular cross section columns, in “Minka”, vernacular houses. The subject to research is "Gohira" columns in 227 vernacular houses designated as Important Cultural Properties. "Gohira" column's ratio of long side to short side in this paper is over 1.2 to 1. Three purposes in "Gohira" column are revealed as below. First main purpose is aim of design which the carpenters pretended to be thick column while conserving materials. "Gohira" columns are distributed in “Hiroma”, which is living room, “Doma”, which is earth floored area, side of entrance of “Doma”, or outside appearance. However it is not distributed in Guest room, “Zashiki”. A large number of "Gohira" columns exist in east area of Japan and Mid-Edo period. In this case, average ratio of long side to short side is 1.28 to 1. Second purpose is low accuracy of carpenter's process. In this case, directions of "Gohira" columns in vernacular houses are not systematic, namely long side of "Gohira" columns are not all front. Third purpose is to adjust width of column to “Tatamiwari”, which is the system to adjust bays of columns to dimensions of “Tatami”, which is floor covering mat. This purpose is due to construction method mainly, however this is also due to design to pretend to be thick colum. A large number of "Gohira" columns exist in east area of Japan and Mid-Edo period., Feb. 2019, 84, 756, 457, 464, Scientific journal, 坂井禎介「近世民家の五平柱 近世民家における意匠操作 その1」『日本建築学会計画系論文集756』(日本建築学会,2019. 2, pp. 457-464).pdf, False, 10.3130/aija.84.457
  • Refereed, 日本建築学会大会学術講演梗概集, The Column Width in Guest Room of Edo Period’s Vernacular Houses - Studies of Measurement of Edo Period’s Vernacular Houses Part 1, SAKAI Teisuke, 近世民家の座敷の柱幅を集計したもの。時代が下るほど.42尺に収れんしていく傾向や北国ほど柱幅が太い傾向がわかった。, Sep. 2018, 561, 562, Scientific journal, 坂井禎介「近世民家の座敷における柱幅について 近世民家における寸法研究 その1」『日本建築学会大会学術講演梗概集』(日本建築学会,2018. 9, pp. 561-562).pdf, False
  • Refereed, 東京大学学位請求論文 2018年3月通過, 近世民家における意匠操作, SAKAI Teisuke, 見せかけの部材や特殊な部材幅計画や特殊な部材配置によって、民家の意匠を意図的にコントロールする技法を意匠操作と呼ぶ。本論文は、部材幅等の民家の主要寸法を集計したうえで、適宜それを参照しながら民家の意匠操作に関して研究するものである。研究対象としては修理工事報告書が発刊された重要文化財民家227棟に絞り込んで分析を行った。既往研究においては、民家の意匠や民家の寸法に関する研究はほとんどなく、あったとしても限られた地域における分析であるため、全国的に意匠研究と寸法研究を行った本論文は既往研究と大きく異なる。 1章においては、研究の方法と既往研究について述べた。既往研究においては、民家の意匠に関する概論的な記述があり、「実用的な、飾りのない、そして作為的なデザインがない」ところに民家の美しさがあると指摘されていることを述べた。「民家のある特定の細部だけを取りあげて、それを追うだけでは、民家の本来の美しさは忘れられてしまう。」とさえ表現されるほどで、民家の部材や寸法等細部に関する研究はこのような一般概念によってもなかなか進みにくい状況にあった。 2章では民家の平面積、天井高さ、最大柱幅、座敷柱幅、長押成、指鴨居成、薄鴨居成、貫成、梁成について集計した。例えば、平面積においては、時代が下るほど大きくなる傾向と最大最小の差が大きくなる傾向があるが、地域ごとに見ると北陸で最大最小の差が大きいことが特筆された。また、柱幅区分という新たな概念によって、柱幅の使い分けをまとめた。古い時代では柱幅が2区分に分かれていることが多いが、時代が下るほど柱幅4区分や5区分以上の区分が多くなってくることを明らかにした。それらの使い分けは構造よりも、部屋の大きさに合わせるという意匠的側面が大きい。 3章では、2章でまとめた部材幅の傾向を元にして、特殊な部材幅使用や見せかけ材の使用等、垂直材の意匠的な使用を詳細に分析した。柱間については、座敷の柱間は片蓋柱等を用いて1間程度(0.75~1.5間)の等間隔の柱間にする指向が存在する事、座敷以外においては狭い柱間を最初は構造的に使用するが、狭い柱間自体を意匠的に使用するものが存在することを指摘した。長方形断面の五平柱は使用法により3種に分けられた。1つ目は加工斑によるもので、時代が下るほど少なくなる。2つ目は太く見せるためのもので、近畿より東の地域に多く、時代が下るほど少なくなる。3つ目は畳割調整のためのものであるが例は少ない。狐柱は壁の表と裏で形状・ 材質の異なる柱である。このようなものは凸字型断面のもの、立面方向にL字型となっているもの、表裏で面幅を変えるもの、別材種をはりつけるもの等様々であった。いずれも壁の表と裏で柱幅区分が異なるものであり、太い柱の領域には太く、細い柱の領域には細く見えるように、つまりは各領域の意匠が調和をとれるようにこのような特殊な断面を使用したのだろう。柱幅の段階的調整は、太い柱幅の領域から細い柱幅の領域へと柱幅を段階的に変化させる技法である。最大は渡辺家の5段階であるが、段階的変化は1寸程度のため、見た目には柱幅の変化に気づかないほどである。急激な変化を嫌い、土間の太い部材幅と座敷の細い部材幅の著しい差を和らげてできるだけ一様に見せるように計画された柱幅だと考えられる。 4章においては、2章を元にして水平材の部材幅の特殊な使用や見せかけ材の使用等、水平材の意匠的な使用を詳細に分析した。座敷飾りは時代が下るほど増える傾向があるが、近畿においては江戸後期に一時的に座敷飾りが少なくなることを指摘した。狐鴨居(表と裏で形状や材質の異なる指鴨居や胴差や鴨居)を使用することで、広間の4面を指鴨居で統一し、座敷の4面を長押で統一していた。狐鴨居以外の様々な形状の例も取り上げ、狐鴨居を使用して周囲の材との意匠の調和をとろうとしたことがわかった。狐鴨居を使用した民家は北前船航路との関連性が強かった。土間と座敷の梁径については、均一に細いものと土間だけ太いものとがあった。スパンと関係なく土間の梁径を太くしているものがあり、梁の明らかな意匠性が見られた。他にも、土間の梁だけ鉋をかけるもの、土間だけ二重梁になるもの等、土間の梁の意匠性を意識したものが見られた。貫については、貫を見せる傾向が東国(東北、甲信、北陸)に、貫を見せない傾向が西国(中国、四国、九州)にあることを指摘した。東国においては、広間の4面に貫を見せるという意匠的な技法を使用するものがあり、貫を意匠的に使用する民家があることを指摘した。長押、指鴨居、薄鴨居、貫の成を部屋の大きさや周囲の部材幅に合わせて微調整する例があることも指摘した。土間ではより太く、座敷ではより細くする傾向がある。 5章においては、軒の意匠的な技法についてまとめた。軒において、土間と広間で一様に茅下地を見せる軒が古い例でよく見られる。しかし、時代が下ったものと近畿周辺では、座敷の濡縁の軒だけ差別化する傾向があった。また、床の奥行は半間(3尺ほど)が通常だが、床の奥行を浅くすることで、床の裏に人が入れずものもおけない空所や物置などの余剰空間が生じる意匠操作の存在も指摘した。変形敷地において床上部を矩形とするために土間や押入などの余剰空間を変形平面とする例ものべた。4章までで述べたのは、異なる部材幅で構成された空間が壁一枚で接する場合等に表と裏で異なる形状や材質を示す材を用いて対処する方法だったが、余剰空間によって異なる空間どうしを離れさせて対処する例もあると考えられる。 6章においては、2~5章で述べたもののうち、代表的な意匠操作をリスト化し、それらの数を各民家で数え、各時代・ 各地域でまとめた。意匠操作が多い民家とは、意匠にこだわり、部材幅や部材配置のプロポーションがよく吟味された民家だということもできるだろう。意匠操作数は、時代が下るほど増え、地域ごとには北陸、中国、近畿の順で多い。近畿が3番目という事は特筆される。関東が最も少なく、四国が次に少ない。立地ごとでみると、山地が少ないが、北前船航路沿が非常に多い。各地域の意匠操作数の時代的推移をみると、江戸中期に増えるのは先進的地域であった近畿地方である。一方、江戸後期に増えるのは北前船航路沿や中国、甲信、北陸地方等、近畿と近い地域や交易でつながっていた地域であった。江戸末期に増えるのは、近畿から交通的に離れた地域がほとんどであった。以上のように近畿を中心として、意匠操作の文化が全国に伝搬していくことがわかる。しかしながら、近畿の意匠操作は江戸中期でピークに達した後、伸び悩むことも注目される。むしろ、北前船沿いの地域の意匠操作の江戸後期以降の伸びが著しい。これは、近畿で江戸後期以降経済的勢いが失速することと、北前船が江戸後期から急激に発達し北前船を通じて物資だけでなく様々な文化が伝播し、近畿を上回る地域もでることと連動している。ただし、民家の意匠操作と経済発展及び北前船との直接的関係は見いだせておらず、今後の課題である。 近世(特に江戸後期以降)は流通の時代であり、庶民は自給自足するだけでなく遠方の物資が手に入る状況にあった。近畿は江戸中期に経済が発達するが、それ以降は交通の発達に伴って地方で遠隔地交易を行う商人が力をつけ、近畿の商人は勢いが衰えるのである。実際、各民家の個別的背景をみると、遠隔地との交易を営む家の意匠操作数が多いことが特筆される。北前船の交易によって大地主となった渡辺家等はいずれも意匠操作数が多い。 古形式の民家では、柱や梁等がすべて細い材で構成されてきた。雑木を使う等して部材幅が一定しておらず、まさに生活のために作られた最低限の構成である。当然意匠には趣向が凝らされておらず、素朴な形式であった。このような民家は化粧と野を原則として区別しておらず、構造材がそのまま表れる形式である。一方、書院造の座敷では化粧と野とを明確に区別しており、見せかけ材が生じやすい構成である。そのように構成が違う民家と座敷は古い時期は別棟で建てられていたが、時代が下ると座敷が民家の中に取り込まれていく。相反する空間形式が融合していく始まりであり、見せかける技法が使用されやすくなった。これが民家の構造および意匠の第一の転換である。その後は各空間で独自に意匠が発達する。座敷は細い材のまま定型化する一方土間広間は以前より太い材を構造的意匠的に使用したため、各空間の構造的意匠的構成の差が大きく開いた。それらが一つの建物の中に存在するのだから、太い土間広間の材が細い材で構成された座敷の1面に見えてしまう等、4面が統一されにくくなってくる。それを防ぐために使用されたのが、狐鴨居や片蓋材等の見せかけ材等の意匠操作であり、それらによって部屋の4面の意匠を統一するようにした。第一の転換では座敷にのみ意匠操作がみられたが、第二の転換では、座敷だけでなく民家全体に意匠操作の技法が波及した。第一の転換のような座敷の取り込みは江戸前中期には一般化する。第二の転換のような意匠操作は江戸後期以降に増え、江戸末期が最盛期である。 民家は 「実用的な、飾りのない、そして作為的なデザインがない」 ために美しいという見方がなされてきたが、必ずしもそうとは限らない。本論文で述べたように、時代が下って意匠技法が発達した民家は、「作為的な」 意匠操作によって見栄えをコントロールしていた。民家は気候等の風土や実用性によってのみ構成された建築では必ずしもない。近世の民家は、細部まで意匠が考えつくされた建築も多いのである。, May 2018, 1, 314, Doctoral thesis
  • Refereed, Journal of the Society for Research and Conservation of Architectural Monuments, Japan, Categories of Pillar Width and Techniques to Gradually Adjust Pillar Width in Vernacular Houses of the Early Modern Period, SAKAI Teisuke, 今まで特定地域内でしか研究されなかった柱幅を、全国の近世民家を対象として体系的にまとめた。柱幅の使い分けの区分を1〜5区分にまとめ、4区分以上の区分では、柱幅を段階的に調整する技法があることがあり、そのパターンと、時代的地域的特性をまとめた, Mar. 2018, 3, 38, 64, Scientific journal, 坂井禎介「近世民家における柱幅区分と柱幅の段階的調整技法」『文化財修理研究―保存と修理 Vol.3』(文化財建造物保存修理研究会,2018. 3, pp. 38-64).pdf, False
  • Not Refereed, Summaries of technical papers of annual meeting, The widest column in Houses of Japanese important cultural properties, SAKAI Teisuke, 重要文化財民家の最大柱幅の地域的時代的傾向についてまとめたもの, Jul. 2017, 79, 80, Scientific journal, 坂井禎介「重要文化財民家における最大柱幅について」『日本建築学会大会学術講演梗概集』(日本建築学会,2017. 7, pp. 79-80).pdf, False
  • Not Refereed, 日本建築学会大会学術講演梗概集, Design Manipulation Techniques as Seen in the Rim, Beams, and Rafter Hanging Single-Tree Dozashi at Sankeien Rinshunkaku, Teisuke SAKAI, Sep. 2023, 187, 188, Scientific journal, 坂井禎介「三渓園臨春閣の一木造り出し胴差にみる、意匠操作技法」『日本建築学会大会学術講演梗概集(近畿)』(日本建築学会,2023. 9, pp. 187-188).pdf, False
  • Not Refereed, Journal of the Society of Architectural Historians of Japan, Topics on Restoration : Features and Structural Reinforcement of Main Guest Room of Moroto House, an Important Cultural Property, 坂井 禎介, 諸戸家住宅における広間の柱の少ない軽快な空間を実現させるための当初の構造補強と、今回の修理における地盤補強について述べたもの, Mar. 2018, 70, 91, 105, 坂井禎介「修復トピックス 重要文化財諸戸家住宅広間の特徴と構造補強」『建築史学70号』(2018.).pdf, False, 10.24574/jsahj.70.0_91
  • Refereed, 建築におけるオリジナルの価値, 日本建築学会, 民家等の修理や復原における古材保存(材料)と形式保存(意匠)の対立, 坂井禎介, 文化財建造物修理では、関野貞らの影響により当初形式に最も価値を置く傾向がある。しかし、その弊害だと思われる以下の行為が修理現場で時々見出され、私は疑問を持つ。保存よりもきれいさに重点が置かれること、取り替えた新材は古材と異なるようにみえること、消耗品扱いになって傷んでいないのに古材が取り換えられることである。当初復原された民家に人が住めず生活文化が失われた様子を見ると、復原は現代の改変行為でしかないように思う。これらの原因は形式保存と古材保存が対立すること、復原という言葉によって正当化されすぎていることにあるのではないか。古材のホンモノを極力多く残すことを重要視しながら修理に取り組むべきだろう。, Mar. 2020, 91, 99, In book, 坂井禎介「民家等の修理や復原における古材保存(材料)と形式保存(意匠)の対立」『建築におけるオリジナルの価値』(日本建築学会,2020. 3, pp. 91-99).pdf, False
  • Not Refereed, 建築の歴史・様式・社会, 中央公論美術出版, 狐鴨居による民家の意匠操作方法, 坂井禎介, 見せかけの部材や特殊な部材幅計画や特殊な部材配置によって、民家の意匠を意図的にコントロールする技法(意匠操作)を民家の狐鴨居を通して分析するものである。狐鴨居の使用されていない民家においては、長押が廻された中に一面だけ指鴨居が見えるなど、水平材が統一されない意匠となりがちである。しかし狐鴨居を使用することで、広間の四面が指鴨居で統一され、座敷の四面は長押で統一される。指鴨居の裏に長押を見せる狐鴨居以外の様々な形状の例も取り上げる。それらから、狐鴨居を使用して、周囲の材との意匠の調和をとろうとしたと言える。狐鴨居を使用する民家は人通りが多い地域がほとんどで、北前船航路とも関連性が強く、見栄えを重視した地域性が影響していると考えられる。時代的には、江戸前期から存在するが、江戸後期から末期にかけてよく使用される。, Jan. 2018, 坂井禎介「狐鴨居による民家の意匠操作方法」『建築の歴史・様式・社会』(中央公論美術出版,2018. 1, pp. 367-376).pdf, False
  • Not Refereed, Summaries of Technical Papers of Annual Meeting of Architectural Institute of Japan, The Incline of Roof in Edo Period’s Vernacular Houses - Studies of Measurement of Edo Period’s Vernacular Houses Part 4, SAKAI Teisuke, Jul. 2021, 877, 878, Scientific journal, 202109 坂井禎介「近世民家における屋根勾配 近世民家における寸法研究 その4」『日本建築学会大会学術講演梗概集(東海)』(2021.9).pdf, False

MISC

  • Not Refereed, 文建協通信, 文化財建造物保存技術協会, 現場レポート 三重県 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか五棟 : 現場の小技(ペンキ層の顕微鏡写真とアイソメ変形法), 坂井 禎介, 筆者が自ら編み出したペンキ層の顕微鏡調査方法と、CADによるアイソメ作成方法をまとめたもの, Oct. 2016, 126, 23, 26, 坂井禎介「三重県 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか五棟―現場の小技(ペンキ層の顕微鏡写真とアイソメ変形法)―」『文建協通信126号』(文化財建造物保存技術協会,2016. 10, pp. 23-26).pdf, False
  • Not Refereed, 文建協通信, 文化財建造物保存技術協会, BKB報告 : 打ち割り編, 坂井 禎介, 丸太材を斧によって打ち割る実習を通して私が得た知見をまとめ考察したもの, Jul. 2015, 121, 122, 125, 坂井禎介「BKB報告―打ち割り編―」『文建協通信121号』(文化財建造物保存技術協会,2015. 7, pp. 122-125).pdf, False
  • Not Refereed, 文建協通信, 文化財建造物保存技術協会, BKB報告 : 虫博士編, 坂井 禎介, 防虫コンサルタントの奥村敏夫氏による木造建築にかかわりの深い害虫の講義をまとめたもの, Apr. 2015, 120, 91, 97, 坂井禎介「BKB報告―虫博士編―」『文建協通信120号』(文化財建造物保存技術協会,2015. 4, pp. 91-97).pdf, False
  • Not Refereed, 文建協通信, 文化財建造物保存技術協会, 現場レポート 三重県 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか五棟 : 新意匠・新構造への憧憬 : 類例調査編, 坂井 禎介, 諸戸家の広間では引違建具が入るところで五間の長大な柱間がある。そのような引違建具が入る4間以上の柱間の類例を調査した報告, Jan. 2014, 115, 67, 71, 坂井禎介「三重県 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか五棟-新意匠・新構造への憧憬-類例調査編」『文建協通信115号』(文化財建造物保存技術協会,2014. 1, pp. 67-71).pdf, False
  • Not Refereed, 文建協通信, 研修ノート 平成24・25年度文化財建造物修理技術者養成教育を終えて 改善が成功する確率, 坂井 禎介, 文化財修理における構造補強や仕様変更などの改善とされる行為に関する再検討を投げかけたもの, Jan. 2014, 115, 26, 28, 坂井禎介「研修ノート 平成24・25年度文化財建造物修理技術者養成教育を終えて 改善が成功する確率」『文建協通信115号』(文化財建造物保存技術協会,2014. 1, pp. 26-28).pdf, False
  • Not Refereed, 文建協通信, 文化財建造物保存技術協会, 現場レポート 三重県 重要文化財 諸戸家住宅主屋ほか五棟 : 新意匠・新構造への憧憬, 坂井 禎介, 諸戸家の近代らしい開放的な意匠構成とそれを実現するための新しい構造について述べたもの
    , Jan. 2013, 111, 61, 65, 坂井禎介「三重県 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか五棟-新意匠・新構造への憧憬-」『文建協通信111号』(文化財建造物保存技術協会,2013. 1, pp. 61-65).pdf, False
  • 「建築の再生活用学」『建築討論』, 文化財修理経験者が考える民家の「復原」と「活用」と「記憶」, 坂井禎介, Jul. 2023, Introduction scientific journal, 坂井禎介「文化財修理経験者が考える民家の「復原」と「活用」と「記憶」」『建築討論』(2023.7.9).pdf, False
  • Not Refereed, 文建協通信, 平成29年度「規矩研修」実施報告(軒反りの種類と実測方法について), 坂井禎介; 矢野冬馬, Oct. 2018, 134, 139, 156, Report scientific journal, 坂井禎介・矢野冬馬「平成29年度「規矩研修」実施報告」『文建協通信 134号』(文化財建造物保存技術協会,2018. 10, pp. 139-156).pdf, False

Books etc

  • 近世民家における意匠操作-見せかけ技法と寸法調整技法を通して-, 中央公論美術出版, 坂井 禎介, 23 Dec. 2022, 344, 4805509678
  • 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか5棟保存修理工事報告書, 諸戸財団, 文化財建造物保存技術保存技術協会編著, 本文編(1章、2章、4章、6章)、竣工・修理前写真編、工事施工写真編、図面編, Mar. 2023, 本文編の1-116,317-762,801-892頁、本文編(1章、2章、4章、6章)、竣工・修理前写真編、工事施工写真編、図面編, 本文編の1-116,317-762,801-892,本文編(1章、2章、4章、6章)、竣工・修理前写真編、工事施工写真編、図面編, Not Refereed

Presentations

  • 坂井禎介; 森本英裕; 大場修; 安田徹也, 日本建築学会近畿支部民家部会 平成30年度研究発表会, 近世民家における意匠操作, 27 Oct. 2018, h-a-35 20181000 近畿支部講演 梗概.pdf, False, False
  • 坂井禎介, 文化財建造物保存事業主任技術者研修会, 重要文化財 諸戸家住宅修理工事―広間の特徴と名勝地内の構造補強―, 24 Oct. 2017, False
  • 坂井禎介, 全国国宝重要文化財所有者連盟 総会, 諸戸家住宅修理工事, 24 Apr. 2015, False
  • 坂井禎介; 林廣伸; 水谷芳春, 諸戸徳成邸報告会, 諸戸徳成邸と諸戸家住宅に見る新形式への憧れ, 23 Mar. 2014, False
  • 日本建築史研究会, 「近世民家における意匠操作―見せかけ技法と寸法調整技法を通して―」, 13 May 2023, h-a-40 20230513 建築史研究会発表レジュメ.pdf, Published, False
  • 坂井禎介, 建築史学会大会, (全国の)東照宮の日本建築史上での位置付け, 13 Apr. 2024, 0 坂井 東照宮の概要レジュメ.pdf, False, 趣旨説明と全国の東照宮の概要 坂井禎介、ヘルフェンビンガー・ファビエン 東照宮の作事と大工の系譜 谷直樹 徳川家霊廟と造営を担った工匠 伊東龍一 諸国東照宮、日本史の視点から 中野光浩 東照宮の神仏習合 米澤貴紀 東照宮建築の形式および意匠の実際 窪寺茂

Works

  • 重要文化財諸戸家住宅主屋ほか5棟修理工事, 坂井禎介, Apr. 2012, Apr. 2020, 文化財建造物保存技術協会, 明治から昭和初期の3000坪の敷地を持つ広大な近代和風邸宅。書院、洋館、主屋、塀、煉瓦蔵等の設計監理を行った。平成22(2010)年~令和4(2022)年の13年間の内、坂井は平成24(2012)年4月から令和2(2020)年4月末まで8年1か月関わった。積算以外の、調査、現場監理を行った。その調査結果は修理工事報告書として2023年3月発刊予定。修理対象建築面積1186㎡
  • 重要文化財 滝山東照宮本殿ほか2棟保存修理事業, Sep. 2021, Aug. 2022, 江戸期の東照宮。銅板屋根葺替、彩色と漆の塗り直し。積算、設計、調査、監理の全業務を担当している
  • 広島市指定重要文化財 広島東照宮本地堂保存修理事業, 坂井禎介, Jul. 2021, Aug. 2022, 江戸期の東照宮。すべて解体して組みなおす工事。積算、設計、調査、監理の全業務を担当している
  • 重要文化財 豊橋ハリストス正教会聖使徒福音者馬太聖堂保存修理事業, Jun. 2021, Aug. 2022, 大正期の教会建築。屋根葺替、ペンキの塗り替え、構造補強の工事。現場監理、調査、図面作成を行っている。
  • 愛知県指定文化財 建中寺徳川家霊廟 保存修理事業, 坂井禎介, Apr. 2021, Aug. 2022, 江戸期の権現造の霊廟。桟瓦の屋根葺替工事。調査を担当している。
  • 重要文化財 愛知県庁舎保存修理(調査工事)事業, 坂井禎介, Jun. 2021, Mar. 2022, 文化財建造物保存技術協会, 昭和初期の帝冠様式の庁舎建築。2021年10月から開始予定の銅板屋根修理工事のための詳細設計業務を行った。積算、図面作成などを行った。
  • 重要文化財 冨吉建速神社本殿及び八劔社本殿保存修理事業, 坂井禎介, Jun. 2021, Mar. 2022, 室町期の神社本殿。檜皮葺の屋根葺替と丹塗の塗り替えの工事。積算、設計、調査、監理の全業務を担当した。
  • 重要文化財 旧金比羅大芝居 耐震対策事業, 坂井禎介, Dec. 2020, Mar. 2022, 江戸末期の芝居小屋。耐震補強のための現場監理を行っている。
  • 重要文化財 旧関川家住宅 耐震診断等業務, 坂井禎介, Jun. 2020, Sep. 2020, 江戸期の民家。耐震診断の業務。図面を作成した。
  • 重要文化財 降井家住宅保存修理工事事業, 坂井禎介, Jun. 2020, Jun. 2020, 江戸期の茅葺きの書院建築。茅葺きの屋根葺替修理。図面作成を行った。

Awards

  • 博士論文賞, 一般財団法人住総研, 坂井禎介, Jun. 2019, url
  • 前田工学賞(博士論文賞), 公益財団法人 前田記念工学振興財団, 坂井禎介, May 2019
  • 文化財建造物修理主任技術者(文化財建造物修理主任技術者講習会修了), 文化庁, Aug. 2018
  • 伊東忠太賞(卒業論文賞), 東京大学, 坂井禎介, Mar. 2010

Research Projects

  • Grant-in-Aid for Early-Career Scientists, Apr. 2021, Mar. 2025, 21K14336, Research of Pretending Design Technique in Japanese Houses, 坂井 禎介, Japan Society for the Promotion of Science, Grants-in-Aid for Scientific Research, Kyoto Prefectural University, 4550000, 3500000, 1050000, 本研究では、見せかけの意匠技法の分析という従来にはない新しい手法で住宅系建築を中心に日本建築を文献調査および現地調査し、見せかけ技法が用いられる箇所や形状を明らかにしていくことを目的としている。さらに見せかけ技法がなぜ用いられたのか、意匠的に何を意図しているのかを考察することで、従来とは異なる新たな意匠観を見出す。今年度は具体的には以下の研究実績があった。以下の1,2は予定通り終わり、5は予定よりも進んだ。4に力をいれすぎて、本研究のメインである3の住宅系建築の研究が遅れ気味のため、来年度は3と5に注力していきたい。 1 物品購入…電子機器等の機材の購入を行い、研究設備を整えた。 2 先行研究調査…先行研究の収集のため、図書館で住宅関係資料のコピーを図書館等で行った。 3 詳細調査…重要文化財建造物の修理工事報告書を詳しく読み込んで分析した。庫裏21棟が終わり、実測すべき建物の選定も終わった。 4 概略調査…住宅系建築に限らず、すべての建築形式で、見せかけ技法の概略を読み取る。これは、全建築形式の重要文化財建造物の修理工事報告書を対象としている。約2000棟の内、約400棟の調査が終わった。 5 現地調査…住宅系建築の現地調査を行った。見せかけ技法が多いと分かった愛知の明治の洋館や福岡の庫裏の調査を行った。また、見せかけ技法の文献調査を進める中で、石垣における巨石の見せかけも見出し、巨石が使用された石垣の調査も行った。, kaken
  • Apr. 2023, Mar. 2024, Principal investigator, 庫裏を中心とした日本住宅系建築における見せかけ技法研究, 公益財団法人前田記念工学振興財団, 公益財団法人前田記念工学振興財団研究助成, 1000000, 950000, 50000, Industry academia cooperation

Ⅲ.社会連携活動実績

1.公的団体の委員等(審議会、国家試験委員、他大学評価委員,科研費審査委員等)

  • Jan. 2019, Mar. 2020, Society
  • Apr. 2023, 9999, Society
  • Apr. 2023, 9999, Others
  • Apr. 2024, 9999


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