研究者総覧

小川 伸彦OGAWA Nobuhikoオガワ ノブヒコ

所属部署名研究院人文科学系人文社会学領域
職名教授
Last Updated :2024/11/26

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プロフィール情報

  • 小川, オガワ
  • 伸彦, ノブヒコ

学位

  • 文学修士, 京都大学

研究キーワード

  • 文化社会学、文化遺産、表象とメディア、E.デュルケーム、震災遺構論

研究分野

  • 人文・社会, 社会学

経歴

  • 2012年10月, 奈良女子大学研究院教授
  • 2007年04月, 奈良女子大学文学部准教授
  • 1997年04月, 2007年03月, 奈良女子大学文学部助教授
  • 1994年04月, 1997年03月, 奈良女子大学文学部専任講師
  • 1992年04月, 1993年03月, 京都大学文学部助手

学歴

  • 1989年04月, 1992年03月, 京都大学大学院, 文学研究科, 社会学

担当経験のある科目(授業)

  • 諸学への誘い, 奈良女子大学/奈良教育大学, 2022年08月, 大学とは学問を深め、知を産み出す場所です。ではそもそも学問とは何なのか…。それを体感すべく、集中講義形式で学問の面白さや奥深さを感じることのできる新科目がこの「諸学への誘い(いざない)」です。学外からの贅沢な講師陣も交えた、さまざまな分野の専門家が1コマずつ登壇(2022年度は14名)します。興味や関心を深めるもよし。新しい分野の扉を叩くもよし。自在に組み合わせて8コマ以上を受講し、自分なりの知的世界を構築するためのヒントや刺激に出会ってください。奈良女子大学と奈良教育大学が共同で開講する科目ですので、両学の学生が受講します。オンライン受講も可能です。, 学部教養科目, 日本国, url

所属学協会

  • 社会学研究会
  • 関西社会学会
  • 日仏社会学会
  • 日本社会学史学会
  • 日本社会学会
  • デュルケーム/デュルケーム学派研究会
  • 奈良女子大学社会学研究会

学術貢献活動

  • 国際シンポ『モダニティを問い直す:デュルケーム、ブルデュー、さらにその先へ』, 大会・シンポジウム等, 小川伸彦(科研研究代表者), 2022年03月10日, 日仏国際シンポ2022年度フライヤー.pdf, その他, 開催案内フライヤー, パスワードが無い, 日仏会館(東京), 開催の趣旨:近代社会の到来とともに成立した社会学は、常に「近代」を研究の土台に見据えてきた。社会学から人類学へという流れの中で、「近代」が相対化される一方、「ポストモダン」をめぐる議論では、現在はもはや「近代社会」ではないのではないかという問いも示される。デュルケーム、ブルデューというフランス社会学の伝統を踏まえつつ、さらに今日の日本の状況をも視野に入れて、モダニティについてあらためて問い直す。, 国際学術貢献している, 42033642, url;rm:research_project_id
  • ラウンドテーブル:ジルダ・サルモン氏を囲んで, その他, 小川伸彦(科研研究代表者), 2022年02月27日, 日仏国際シンポ2022年度フライヤー.pdf, その他, 開催案内フライヤー, パスワードが無い, 奈良女子大学(奈良), 話題提供:ジルダ・サルモン(逐次通訳あり) 話題:イギリス植民地帝国における社会科学の誕生 (La naissance des sciences sociales dans le cadre de l'empire colonial britannique) などについてなど、サルモン氏を囲み、話題提供をいただくとともに、フランスや日本の社会学事情・社会事情などについて自由に歓談します。, 42033642, url;rm:research_project_id
  • 国際シンポ『社会学とその周辺:人類学・哲学との関わり』, 大会・シンポジウム等, 小川伸彦(科研研究代表者), 2022年02月27日, 日仏国際シンポ2022年度フライヤー.pdf, その他, 開催案内フライヤー, パスワードが無い, 奈良女子大学(奈良), 国際学術貢献している, 42033642, url;rm:research_project_id

Ⅱ.研究活動実績

論文

  • 査読あり, 日本語, 『日仏社会学会年報』, 存在と記憶―戦争による死はいかに表象されうるか―, 小川伸彦, 2005年11月, 15, 61-73
  • 査読あり, 日本語, 『奈良女子大学 社会学論集』, 奈良女子大学, 事件・シンボル・制度―法隆寺金堂壁画焼損と「文化財」の文化社会学―, 小川伸彦, Clarification of the sociological of the connection between a disastrous event and the invention of a new institution, that is, between the loss of the ancient wall paintings of Horyji-temple by fire in 1949 and the enactment of the Law for the Protection of Cultural Properties in 1950, 2005年03月, 12, 115-138, 138
  • 査読あり, 日本語, 『奈良女子大学社会学論集』, 奈良女子大学, 民族まつりへのアプローチ-京都・東九条マダン研究序説-, 小川伸彦, 2003年03月, 10, 10, 69-83, 83
  • 査読あり, 日本語, 『社会学史研究』, デュルケームの「中間集団」のジンメルの「大都市」-<自由>のための二つの場所-, 小川伸彦, 1996年, 18, 51-61

MISC

  • 査読無し, 日本語, 社会学ジャーナル KAKEN22H00904, テレビにおける歴史表象に関する諸文献 ―英米圏の研究を中心に(1)―, 小川 伸彦, 2023年03月, 1, 1, 7, 書評論文,書評,文献紹介等, Kaken22H00904:vol1 .pdf, パスワードが無い
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学社会学教育』第 4号(改題第1号), コロナ禍はどのように論じられているか:COVID-19への三つ の視座(上), 2022年03月, 4, 1, 9, 記事・総説・解説・論説等(大学・研究所紀要)
  • 査読無し, その他, 『ソシオロジ』, 『ソシオロジ』電子公開の記録, 小川伸彦, 2021年03月, 200, 119, 121, その他
  • 査読無し, 日本語, 『ソシオロジ』, 社会学研究会, 【書評】川田耕著『生きることの社会学―人生をたどる12章』, 小川伸彦, 2020年10月, 199, 105, 111, 書評論文,書評,文献紹介等, 国内誌, 国際共著していない
  • 査読無し, 日本語, 三田社会学, 書評:堀川三郎著『町並み保存運動の論理と帰結――小樽運河問題の社会学的分析』, 小川伸彦, 2019年07月, 24, 191, 195, 書評論文,書評,文献紹介等
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学社会学教育研究論集』, 学知・地域・観光:ハイブリッドメディアとしての『大学的奈良ガイド』, 小川伸彦, 2019年03月, 3号, 1-9
  • 査読無し, 日本語, 『デュルケム社会学の成立と受容―ディシプリンとしての社会学を考えるために―』平成27 年度~平成30 年度科学研究費補助金基盤研究(B)\n「社会学のディシプリン再生はいかにして可能か――デュルケーム社会学を事例として」(研究代表者 中島道男)課題番号 15H03409 成果報告書, 「古典化」されるデュルケーム――1930 年代までのアメリカの社会学誌を中心に, 小川伸彦, 2019年03月, 241-254
  • 査読無し, 日本語, 『ソシオロジ』, 【視点】のこす行為の社会学―もしくは<弱い贈与>について, 小川伸彦, 2019年03月, 194号, 80-81
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学社会学教育研究論集』, 小川 伸彦、2018「論文作成のエッセンス(上)――社会学教育の“痒いところ”に手を伸ばす――」, 小川伸彦, 2018年03月, 2号, 12-16
  • 査読無し, 日本語, 『教育システム研究』(奈良女子大学教育システム研究開発センタ-), 内側と外側の関係を探求する教科としての公民科―社会学との関連性をめぐって―, 小川伸彦, 2017年10月, 別冊, 57-67
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学社会学教育研究論集』, ディシプリン/教科書関係論のために―社会学入門テキスト分析における対象書目抽出方法論―, 小川伸彦, 2017年03月, 1, 17-28
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学文学部教育研究年報』, 奈良女子大学文学部, 言葉としての「震災遺構」―東日本大震災の被災構造物保存問題の文化社会学―, 小川伸彦, 2015年12月, 12号, 65-80, 82
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学文学部 教育研究年報』, 奈良女子大学文学部, 「インターネットコンテンツによる大学広報―奈良県内諸大学を事例とした比較分析―], 小川伸彦; 藤野千代; 磯部敦; 井口高志; 吉田信也; 松永千代; 大淵裕美; 宮路淳子, 2014年12月, 11号, 9-33, 33
  • 査読無し, 日本語, 月刊大和路ならら, 高松塚古墳のメディア学―発見当時の新聞報道を読む―, 小川伸彦, 2014年12月, 42-3
  • 査読無し, 日本語, 『民族まつりの創造と展開』上 論考編\nJSPS科学研究費 基盤研究(C)研究成果報告書\n課題番号 22520069 2010年度~2013年度\n研究代表者 飯田剛史(大谷大学文学部), 民族まつりコンテンツの内容分析\n―京都・東九条マダン ポスター図像の21年―, 小川伸彦, 以下の論考に加筆修正したものである:小川伸彦「民族まつりポスター図像の内容分析―京都・東九条マダンを事例とした文化社会学的研究―『奈良女子大学 社会学論集』20号、2013/03, 2014年02月, 133-153
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学文学部 教育研究年報』, 奈良女子大学, 「高松塚古墳壁画発見報道の文化社会学的分析―新聞記事にみる価値とイメージの生成―], 小川伸彦, 2013年12月, 10, 10号, 15, 32
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学 社会学論集』, 奈良女子大学, 民族まつりポスター図像の内容分析\n―京都・東九条マダンを事例とした文化社会学的研究―, 小川伸彦, 2013年03月, 20, 20, 23, 39
  • 査読無し, 日本語, 『日仏社会学年報』, 「文化遺産の三要素―日本の事例より―」, 小川伸彦, 2012年03月, 22, 105-112
  • 査読無し, その他, 日仏社会学年報, Les Trois Composants du Patrimoine Culturel: le cas du Japon, 小川伸彦, 論文「文化遺産の三要素」とほぼ同内容のフランス語版, 2012年03月, 22, 113-119
  • 査読無し, 日本語, 日仏社会学年報, 日仏社会学会, 【書評】大野道邦著『可能性としての文化社会学―カルチュラル・ターンとディシプリン』, 小川伸彦, 2012年03月, 21, 21, 89-93, 93, 10.20811/nichifutsusocio.21.0_89
  • 査読無し, 日本語, 『ソシオロジ』, 日仏社会学会, 【書評】山泰幸著『追憶する社会―神と死霊の表象史』, 小川伸彦, 2012年, 20, 173号, 131, 136, 10.20811/nichifutsusocio.20.0_131
  • 査読無し, 日本語, 『社会学史研究』, 「[コメント論文]共同性論の新展開」, 小川伸彦, シンポジウム報告へのコメント論文, 2010年, 33, 73-77
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学文学部研究教育年報』, 伝統果樹振興による地域づくり―奈良県御所柿調査中間報告―, 小川伸彦; 寺岡伸悟他, 2008年12月, 5, 111-118
  • 査読無し, 日本語, 『グローブ』, 京都における外国籍市民の現在―\n「京都外国籍市民意識・実態調査」から(三), 小川伸彦, 2008年10月, No.55, 16‐17
  • 査読無し, 日本語, 『グローブ』, 京都における外国籍市民の現在―\n「京都外国籍市民意識・実態調査」から(二), 小川伸彦, 2008年07月, No.54, 14‐15
  • 査読無し, 日本語, 『グローブ』, 京都における外国籍市民の現在―\n「京都外国籍市民意識・実態調査」から(一), 小川伸彦, 2008年04月, No.53, 19‐20
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女子大学文学部研究教育年報』, 「表象される奈良―B面の「なら学」のために」, 小川伸彦, 2007年, 3号
  • 査読無し, 日本語, 『美術フォーラム21』, 正倉院展へのメディア展開-二〇〇五年秋の「事件」を読む, 小川伸彦, 2006年10月, 14, 87-94
  • 査読無し, 日本語, 『社会学者は誰に何を教え、どんな人を創っていくのか 』(2002-04年度科学研究費補助金成果報告書(基盤研究(B))研究代表者藤崎宏子)第一分冊, 社会学教育と卒業論文, 小川伸彦, 2006年03月, 1, 107-122
  • 査読無し, 日本語, 『ソシオロジ』, 社会学研究会, 「 高松塚・メディア・文化遺産論」, 小川伸彦, 2006年02月, 155, 3, 161-166, 166, 10.14959/soshioroji.50.3_161
  • 査読無し, 英語, 刊行物名"Legacies of Violence"、刊行主体 Kwansei Gakuin Univ. & Netherlands Institute for War Documentation, Memories of War and the Possobilities of their Transmission: Logic, Media, and Context, 小川伸彦; Buchheim, Evelien; Futselaar, Ralf編, 2006年, 26-30
  • 査読無し, 日本語, 『研究年報』(奈良女子大学文学部), 奈良女子大学, 語りと文化遺産\n―ある寺院における案内解説の分析より―, 小川伸彦, 2003年11月, 47, 47, 61-84, 86
  • 査読無し, 日本語, 『記憶と文化-「赤穂事件」記憶への文化社会学的アプローチ』(平成2001-02年度 科学研究費補助金成果報告書(基盤研究(C)(2))研究代表者大野道邦), 芸能化される記憶-「義士踊り」の事例より-, 小川伸彦, 『記憶と文化-「赤穂事件」記憶への文化社会学的アプローチ』(平成13-14年度 科学研究費補助金成果報告書(基盤研究(C)(2))研究代表者大野道邦)所収, 2003年03月, 63-79、107-113
  • 査読無し, 日本語, 『理想的人格像の形成と変容に関する比較社会論的研究(3)』(平成15年度 科学研究費補助金成果報告書(基盤研究(B)(1))研究代表者城達也)所収, 理想的人格像の産出プロセス―ノーベル賞受賞者への視線―, 小川伸彦, 2003年03月, 51-55
  • 査読無し, 日本語, (奈良女子大学文学部)研究年報, 奈良女子大学, 保存の空間-博物館がもたらすもの-, 小川伸彦, 2000年, 43, 43, 49-56, 56
  • 査読無し, 日本語, 『奈良女学大学社会学論集』, 保存のかたち-文化財・博物館の社会学のために-, 小川伸彦, 1999年, 6, 229-235
  • 査読無し, 日本語, 『地域研究の成立』(重点領域研究「総合的地域研究」成果報告書シリ-ズ), 地域研究成立史の-断面-泉靖-と済州島-, 小川伸彦, 1996年, 14, 55-64
  • 査読無し, 日本語, 奈良女子大学 社会学論集, 在日社会から「故郷」済州島への寄贈-エスニック・マイノリティの地縁結合-(寺岡伸悟と共同執筆), 小川伸彦, 1995年, 2, 77-97
  • 査読無し, 日本語, 京都社会学年報, デュルケ-ム儀礼論への一視角-二つの規範と「社会」の実在性-, 小川伸彦, 1994年, 1, 31-48
  • 査読無し, 日本語, 社会学評論, マイノリティ組織のエスニシティ-在日光山金氏親族会調査より-(寺岡伸悟と共同執筆), 小川伸彦, 1993年, 44, 2, 131-146
  • 査読無し, 日本語, ソシオロジ, 社会学研究会, 制度としての文化財-明治期における<国宝>の誕生と宗教・美術の問題-, 小川伸彦, 1991年, 35, 3, 109-129, 129
  • 査読無し, 日本語, 月刊大和路『ならら』, 多言語七夕短冊で世界一周 ―「観光客」はいなかった―, 小川伸彦, 2024年02月, 2024年2月号, 18, 19, 記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア)

書籍等出版物

  • 『環境社会学事典』, 丸善出版, 環境社会学会, 「文化財」, 2023年03月, xx, 718p, 280-281, 日本語, 査読無し, その他, ◆環境社会学は、人間社会とその周辺の自然環境との相互作用を社会や人々の側から検討する学問である。日本の環境社会学は、公害や大規模開発の問題等の解決を目指す「環境問題の社会学」と、人間と自然環境の多様な関係性や生活世界の理解を目指す「環境共存の社会学」として展開されてきた研究がベースとなっている。ともに被害者、被災者、生活者、居住者の視点とフィールドワークを重視しながら、時には隣接する学問分野と協働し研究することが特長といえる。 ◆新型コロナウイルス感染症、豪雨による洪水被害、猛暑・台風・豪雪の激甚化など、私たちの日常生活は多くのリスクに直面している。このようなリスクの根源には人間社会と自然環境との関係性の歪みが潜んでいる。 ◆本事典は、こうした時代だからこそ社会にとって重要な意味を持つ、環境社会学の視座やアプローチ、これまでの研究蓄積、そして今後の展開を収載している。, 国際共著していない, 9784621307540
  • 『続・大学的奈良ガイド―新しい見どころ60編』, 昭和堂, 奈良女子大学文学部; 奈良女子大学文学部なら学プロジェクト, 「鹿のふん菓子土産考―転送と配合」「高松塚古墳のメディア学―発見当時の新聞記事を読む」「飛鳥豊浦寺跡界隈―歴史の記憶/記憶の歴史」+見返し掲載地図・口絵・索引など全体の編集, 2022年04月, 4, viii, 251, 7p, 54-57, 60-63, 202-205, 日本語, 査読無し, その他, Fliptoon 前著『大学的奈良ガイド』は、一般のガイド本では満足できない「学び好き」の奈良ファンの厚い層の存在を発見した画期的一書であった。大学の教授陣による確かで清新な知を求める世の欲求や向学心はいまも健在であり、続編が渇望されてきた。今回の本は、全体を5章にテーマ分けをして、より分かりやすい視点を新たに採用しつつも、一歩も二歩も踏み込んだ内容となっている。, 国際共著していない, 9784812221150
  • 『本屋を読む:書店の研究に挑戦したらみえてきたもの』, 奈良女子大学文学部人文社会学科人文社会学演習書店ゼミ編, 小川伸彦; 三舩千瑛子、ほか, 2022年03月, 230頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 「本とは何か、書店とはなにか:メディア論・モノ論の視点」『本屋を読む:書店の研究に挑戦したらみえてきたもの』所収, 奈良女子大学文学部人文社会学科人文社会学演習書店ゼミ編, 小川伸彦, 2022年03月, その他, その他
  • 【座談会】「だめ連の宣言とその現在」『<当事者宣言>の社会学 : 言葉とカテゴリー』所収, 東信堂, 神長, 恒一; ぺぺ, 長谷川; 樫田, 美雄; 小川, 伸彦, 【座談会】「だめ連の宣言とその現在」, 2021年03月, 12,342p, 146-168, 日本語, 査読無し, その他, だめ連の活動に関する座談会を文章化したうえで、当事者おふたりの振り返りの文章を付した。, 国際共著していない, 9784798916545
  • 「序言」『<当事者宣言>の社会学 : 言葉とカテゴリー』所収, 東信堂, 樫田, 美雄; 小川, 伸彦, 「序言」, 2021年03月, 12,342p, i - iv, 日本語, 査読無し, その他, 国際共著していない, 9784798916545
  • 「宣言随想:われわれは何を論じなかったか」『<当事者宣言>の社会学 : 言葉とカテゴリー』所収, 東信堂, 小川, 伸彦, 「宣言随想:われわれは何を論じなかったか」, 2021年03月, 12,342p, 290-296, 日本語, 査読無し, その他, 国際共著していない, 9784798916545
  • 「コロナとCO2」『<当事者宣言>の社会学 : 言葉とカテゴリー』所収, 東信堂, 小川, 伸彦, 「コロナとCO2」, 2021年03月, 12,342p, 329-330, 日本語, 査読無し, その他, 国際共著していない, 9784798916545
  • 『<当事者宣言>の社会学 : 言葉とカテゴリー』, 東信堂, 樫田, 美雄; 小川, 伸彦, 2021年03月, 12,342p, 日本語, その他, ■執筆■ 広瀬浩二郎/渡 正/荒井裕樹/杉野昭博/高森明/矢吹康夫 渡辺克典/川坂和義/神長恒一/ペペ長谷川/ 上野千鶴子/小宮友根/伊藤公雄/井口高志/若林幹夫/樫田美雄/小川伸彦 ■内容■ わたしたちはいかにして当事者となるのか。 「私は**です」というカミングアウトだけが当事者性の表明ではない。練られた言語表現による宣言を発することで名乗りを上げることもでき、逆に、ある種の行為や存在自体が非言語的な宣言とみなしうる場合もある。 さらには、新規性のある宣言によって新たな可能性を孕んだ当事者が創造されたり、非当事者性が炙り出されることもある。 つまり、当事者は宣言を生み出し、宣言は当事者を生み出すのである。 触常者宣言/障害者スポーツ/青い芝の会/吃音者宣言/ 障害ソーシャルワーク/アブノーマライゼーション宣言/ ユニークフェイス/ゲイ・スタディーズ/だめ連宣言/ 人権宣言/男性非暴力宣言/未来主義宣言/認知症の人…… 本書は、上記のような宣言や行為・存在に注目することで、 人間をめぐる言葉とカテゴリーのダイナミズム迫る社会学を誕生させるものである。 さらに、緊急執筆されたコロナ論を付した。 ■目次■ 序言 第一部 宣言主体としての障害者 1章 自覚から発信へ―「触常者宣言」の深化と拡大(広瀬浩二郎) 2章 障害者スポーツの中の未来(渡正) 【コラム】青い芝の会「行動綱領われらかく行動する」(荒井裕樹) 3章 障害ソーシャルワークの視点から見た障害者運動の主張(杉野昭博) 第二部 「ノーマル」をゆるがす 4章 宣言者自身によるアブノーマライゼーション宣言の解説(高森明) 5章 20 世紀最後のマイノリティ宣言としてのユニークフェイス(矢吹康夫) 【コラム】「吃音者宣言」とその後渡辺克典) 6章 日本のゲイ・スタディーズによる「当事者」受容(川坂和義) 7章 【座談会】だめ連の「宣言」とその現在(神長恒一+ペペ長谷川+小川伸彦+樫田美雄) 【コラム】人権宣言(上野千鶴子) 第三部 当事者宣言の理論に向けて 8章 言葉を用いた革命の試み(小宮友根) 【コラム】男性非暴力宣言(伊藤公雄) 9章 認知症の人による〈当事者宣言〉は何に対抗し誰を包摂するのか?(井口高志) 10章 当事者の社会学へ向けて(上野千鶴子) 【コラム】未来主義宣言(若林幹夫) 結び 11章 〈当事者宣言〉という活動(樫田美雄) 【コラム】宣言随想(小川伸彦) 資料編(=さまざまな宣言の採録) 付編 パンデミックの時代によせて, 9784798916545
  • 「アノミー」『社会学の基本 デュルケームの論点』所収, 学文社, 小川, 伸彦, 「アノミー」, 2021年01月, x, 249p, 58-63, 日本語, 査読無し, その他, デュルケームの「アノミー」概念のエッセンスを初学者にもわかりやすく述べるとともに、この概念の後世への影響や受容にも説き及んだ。, 9784762030390
  • 『社会学の基本 デュルケームの論点』, 学文社, 中島, 道男; 岡崎, 宏樹; 小川, 伸彦; 山田, 陽子編; デュルケーム; デュルケーム学派研究会著, 2021年01月, x, 249p, 日本語, その他, 社会学とはなにか? その基本に古典の力で迫り、 現代をとらえる目を鍛える王道の一冊。 宗教/自殺/連帯/教育/贈与/模倣/遊び……。 社会学創始者のひとりであるエミール・デュルケームと その学派・同時代人・継承者・批判者たちの思考を、 43のキーワードと命題でやさしく解説。 デュルケーム事典としても使える本格派入門書。, 国際共著していない, 9784762030390
  • 「制度の作用」木村至聖、森久 聡編『社会学で読み解く文化遺産 : 新しい研究の視点とフィールド』所収, 新曜社, 小川伸彦, 「制度の作用」, 2020年11月, x, 202p, 11-17, 日本語, 査読無し, その他, 文化や記憶の制度的な遺産化がもたらす原理的な影響や作用を論じる。, 9784788516878
  • 「都市とコミュニティ―都市研究には社会学のどんな姿が映し出されているか―」奥村隆・工藤保則編『はじまりの社会学-問いつづけるためのレッスン-』, ミネルヴァ書房, 小川伸彦, 「都市とコミュニティ―都市研究には社会学のどんな姿が映し出されているか―」, 2018年05月, 165-182, 日本語, 査読無し, その他, 都市社会学が何を問題としてきたのかのあゆみを跡づけるとともに、社会学とはそもそもどのような学問であるかにも説き及んだ。, 9784623081417
  • 『ベネディクト・アンダーソン 奈良女子大学講義 付・討議記録「想像の共同体」論の受容と射程』, かもがわ出版 (奈良女子大学文学部〈まほろば〉叢書), 小川伸彦, 編集, 2014年03月, 日本語, 査読無し, その他, 9784780306910
  • 『2011(平成23)年度京都市多文化施策懇話会報告書』, 京都市総合企画局国際化推進室, 小川伸彦, 監修, 2012年03月, 懇話会主宰および監修, 日本語, 査読無し, その他
  • 『2010(平成22)年度京都市多文化施策懇話会報告書』, 京都市総合企画局国際化推進室, 小川伸彦, 監修, 2011年03月, 懇話会主宰および監修, 日本語, 査読無し, その他
  • 「日常生活と疎外――H. ルフェーブル『日常生活批判序説』」『社会学ベーシックス別巻 社会学的思考』所収, 世界思想社, 小川伸彦, 分担, 2011年, 95-104, 日本語, 査読無し, その他
  • 「モノの民主主義とアメリカ社会――D. ブーアスティンのパッケージ論」『パッケージ ―モノと人をつなぐメディア―』所収, 奈良女子大学文学部人文社会学科文化メディア学コース編, 小川伸彦, 分担, 2011年, 146-151頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 「世界遺産という文化」『文化社会学入門―テーマとツール』所収, ミネルヴァ書房, 小川伸彦, 分担, 2010年10月, 144-145, 日本語, 査読無し, その他, 9784623058242
  • 「文化遺産」「記憶の場」『社会学事典』所収, 丸善, 小川伸彦, 分担, 2010年, 620-621,644-645, 日本語, 査読無し, その他
  • 「法隆寺に映る文化財保護史」『大学的奈良ガイド』所収, 昭和堂, 小川伸彦, 分担, 2009年04月, 177-193頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 『文化の社会学―記憶・メディア・身体』, 文理閣, 小川伸彦; 大野道邦, 編集, 2009年03月, 日本語, 査読無し, その他
  • 「宝物・国宝・文化財―モノと象徴のポリティクス/ポエティクス」『文化の社会学―記憶・メディア・身体』所収, 文理閣, 小川伸彦, 2009年03月, 71-89頁, 日本語, 査読無し, その他
  • L'Effet Transculturel, L'Harmattan, 小川伸彦, 分担, 2008年01月, その他, 査読無し, その他
  • 『京都市外国籍市民意識・実態調査報告書』, 京都市国際化推進室, 小川伸彦; 仲尾宏ほか, 監修, 2007年12月, 調査統括および監修, 日本語, 査読無し, その他
  • 『現代文化の社会学 入門』, ミネルヴァ書房, 小川伸彦; 山泰幸他, 編集, 2007年04月, 全体を編集, 日本語, 査読無し, その他
  • 「文化の遺産化―「文化財」はどこからきてどこへゆくのか」\n『現代文化の社会学 入門』14章, ミネルヴァ書房, 小川伸彦, 筆頭著者, 2007年04月, 251-267頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 「社会学的思考のための11のヒント」\n『現代文化の社会学 入門』所収, ミネルヴァ書房, 小川伸彦, 筆頭著者, 2007年04月, 270-274, 日本語, 査読無し, その他
  • 「文化のコントロール―文化財保護法の立法過程分析」『社会的コントロール論の現在』所収, 世界思想社, 小川伸彦; 宝月誠; 進藤雄三, 分担, 2005年03月, 300-315頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 『シカゴ学派の社会学』, 世界思想社, 小川伸彦; 中野正大, 分担, 2003年11月, 「第4章(2) ヤング『ロシア人街の巡礼者たち』」127-134頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 『文化遺産の社会学―ルーブル美術館から原爆ドームまで』, 新曜社, 小川伸彦; 荻野昌弘他, 分担, 2002年02月, (1)「モノと記憶の保存」34-70頁、(2)「流布・保存・パロディ―複製美術館試論」116-129頁、(3)「ブームとしての古代史」260-262頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 内藤湖南『日本文化史研究』\n(筒井清忠編『日本の歴史社会学』所収), 岩波書店 所収, 小川伸彦, 1999年, 33-48頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 『シカゴ社会学の研究 ―初期モノグラフを読む』\n「第14章都市的生活と移民集団―ポーリン・V・ヤング『ロシア人街の巡礼者たち』―」, 恒星社厚生閣, 小川伸彦; 宝月誠他, 分担, 1997年11月, 434-464頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 『ラルース社会学事典』, 弘文堂, 小川伸彦; 宮島喬; 杉山光信; 梶田孝道; 富永茂樹, 分担, 1997年02月, 「社会学」(98-100頁)、「理念型」(265頁)など計15項目, 日本語, 査読無し, その他
  • 都市的世界と移民集団-ポーリン・V・ヤング『ロシア人街の巡礼者たち』, 『シカゴ社会学の研究-初期モノグラフを読む』恒星社厚生閣, 小川伸彦, 1997年, 436-464頁, 日本語, 査読無し, その他
  • ノルベルト・エリアス『文明化の過程』, 歴史社会学のフロンティア(人文書院), 小川伸彦, 1997年, 32-38頁, 日本語, 査読無し, その他
  • 知の歴史社会学(原著者:F.K.リンガー), 知の歴史社会学(原著者:F.K.リンガー)(共訳)名古屋大学出版会, 小川伸彦, 1996年, 日本語, 査読無し, その他
  • フランス革命事典1・2, みすず書房, 小川伸彦; 坂上孝; 富永茂樹ほ, 分担, 1995年09月, 「アンラジェ」(巻1,468-474頁)「王政派」(巻1,485-497頁)「共和国」(巻2,912-930頁), 日本語, 査読無し, その他
  • 親族会メンバ-の社会的属性-在日社会および日本人社会との比較分析-, 『宗教ネットワ-ク』行路社所収, 小川伸彦, 1995年, 258-278頁, 日本語, 査読無し, その他

講演・口頭発表等

  • 小川伸彦, 国内, 国立民族学博物館共同研究「グローバル時代における「寛容性/非寛容性」をめぐるナラティヴ・ポリティクス」,  「Corona-rative?―寛容性/非寛容性の実験場」, 口頭発表(一般), 2020年11月28日, 2020年11月28日, 日本語
  • 小川伸彦, 『大学的静岡ガイド』出版記念シンポジウム, 『大学的ガイド』シリーズによるこだわりの歩き方とまちづくり, 2019年03月, 日本語, 主催:静岡大学人文社会科学部、地域創造学環\n\n共催:静岡COC+連携協議会, 静岡市南部生涯学習センター, 国内会議
  • 小川伸彦, 平成30年度「歴史教室」第2回講座, 今あらためて問う 文化財とはなにか―社会学的考察―, 2019年01月, 日本語, 平泉町教育委員会, 平泉文化遺産センター, 国内会議
  • 小川伸彦, <奈良女子大学第15回研究フォーラム>\n災害研究 -大和・紀伊半島の災害・防災に向けて-, 災害・ことば・社会, 2018年03月, 日本語, 奈良女子大学社会連携センター, 奈良女子大学(奈良市), 国内会議
  • 小川伸彦, 国際学術シンポジウム「日中交流とシルクロード研究―課題と展望」, 日本におけるシルクロードへのまなざし―社会学的考察―, 2017年11月, 日本語, 主催 関西学院大学シルクロード研究センター\n共催 日中文化教育経済関西交流協会\n, 関西学院大学西宮上ケ原キャンパス(兵庫県西宮市), 国際会議
  • 小川伸彦, 『<当事者宣言>の社会学』関西研究会, 在日朝鮮人の「本名宣言」実践における「当事者」と「宣言」~名前・社会・個人~, 2015年12月, 日本語, 奈良女子大学, 国内会議
  • 小川伸彦, 福祉人類学フォーラム「福祉人類学の可能性を探る」, 民族まつりと「共生」―京都・東九条マダンの事例より―, 2015年02月, 日本語, 主催:関西学院大学人間福祉学部研究会, 関西学院大学西宮上ケ原キャンパスG号館, 国内会議
  • 小川伸彦, ■2013年度第1回東九条を知る学習会\n 「京都市地域・多文化交流ネットワークサロン聞き取り部会報告書『東九条の語り部たち14人の聞き取り報告』」合評会, 聞き書きの読みかた―『東九条の語り部たち―14人の聞き取り報告―』, 2013年08月, 日本語, 京都市地域・多文化交流ネットワークサロン, 京都市地域・多文化交流ネットワークサロン, 国内会議
  • 小川伸彦, 平成24年度文学部研究交流集会, <遺産化現象の社会学>への試み, 2013年03月, 日本語, 奈良女子大学文学部, 国内会議
  • 小川 伸彦, 日仏コローク(於:パリ)グローバル化時代における新たな文化の生成, 日本の文化遺産, 2011年11月, その他, 日仏社会学会, パリ・社会科学高等研究院, 国際会議
  • 小川 伸彦, 防災・日本再生シンポジウム「古都奈良の都市防災」, 「防災・選別・平等化―仏像トリアージ問題から考える―」, 2011年10月, 日本語, 主 催: 奈良女子大学 共 催: 国立大学協会, 奈良女子大学
  • 小川伸彦, 日本社会学会第84回大会, 民族祭りと多文化共生の展開:<民族まつりコンテンツ>という視点(京都・東九条マダンを事例として), 2011年09月, 日本語, 日本社会学会, 関西大学, 国内会議
  • 小川伸彦; 白鳥義彦; 山田陽子; 横山寿世理; 梅村麦生; 川本彩花, 国内, デュルケーム/デュルケーム学派研究会第43回例会, 「情動の社会学」への試み:デュルケーム社会学からの展開, 口頭発表(一般), 2022年11月26日, 日本語
  • 小川伸彦; 白鳥義彦; 山田陽子; 横山寿世理; 梅村麦生; 川本彩花, 国内, デュルケーム/デュルケーム学派研究会第42回例会, 「集合意識」から「情動の社会学」へ:デュルケーム社会学の現代的展開を目指す科研 費研究の始動, 2022年04月29日, 日本語

Works(作品等)

  • 韓国における日本家屋保存状況の視察, 2011年01月, 2011年01月
  • 隠岐の島における文化・自然遺産保護状況の現地調査, 2009年03月, 2009年03月
  • 吉野ヶ里遺跡の歴史公園化に関する現地調査, 2009年02月, 2009年02月
  • 平泉における世界遺産登録活動の現状および仏教文化財の展示に関する現地調査, 2008年11月, 2008年11月
  • 韓国崇礼門火災の社会的影響調査, 2008年04月, 2008年04月
  • 日本と欧米における文化財と博物館に関する比較社会学的調査, 1997年, 1999年
  • Comparative Sociological Survey on the Cultural Properties and Museums in Japan, Europe and the United States, 1997年, 1999年
  • 京都・東九条地域における民族まつりの社会学的調査, 1994年, 1998年
  • Sociological Survey on an Ethnic Festival in Higashikujyo Area, Kyoto, Japan, 1994年, 1998年
  • 韓国・済州島における移民母村の社会学的調査, 1995年, 1996年
  • Sociological Survey on the Immigrant Home Villages in Che-ju Island, Korea, 1995年, 1996年

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 2010年, 2013年, sociological study of ethnic festival, Grant-in-Aid for Scientific Research, 0, 0, 0, 競争的資金
  • E・デュルケ-ムの社会理論の応用に関する研究, 0, 0, 0, 競争的資金
  • 東日本大震災の「震災遺構」保存に関する研究, 0, 0, 0, 競争的資金
  • 文化財・文化遺産及び博物館に関する社会学的研究, 0, 0, 0, 競争的資金
  • Application of the Social Theory of E. Durkheim, 0, 0, 0, 競争的資金
  • Sociological Study on the Cultural Properties and Museums, 0, 0, 0, 競争的資金
  • 基盤研究(B), 2015年04月01日, 2019年03月31日, 15H03409, 社会学のディシプリン再生はいかにして可能か――デュルケーム社会学を事例として, 中島 道男; 小川 伸彦; 太田 健児; 岡崎 宏樹; 藤吉 圭二; 白鳥 義彦; 小関 彩子; 菊谷 和宏; 北垣 徹; 江頭 大蔵; 三上 剛史; 古市 太郎; 中倉 智徳; 林 大造; 横山 寿世理; 山田 陽子; 飯田 剛史; 赤羽 悠; 安達 智史; 池田 祥英; 梅澤 精; 梅村 麦生; 荻野 昌弘; 笠木 丈; 川本 彩花; 金 瑛; 杉谷 武信; 速水 奈名子; 溝口 大助; 村田 賀依子; 横井 敏秀; 吉本 惣一, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 奈良女子大学, 16250000, 12500000, 3750000, 現代の社会学はディシプリンの固有性が揺らぎ、発信力や教育力の低下、学徒減少などの危機に直面している。この危機に取り組むには、社会学の構築過程と展開を解明する「自己反省の社会学」を深化させなければならない。そこで本研究は、ディシプリンの確立を成し遂げたデュルケーム社会学を事例として、①起源の解明、②継承・批判の研究、③受容状況の国際比較研究、④社会学教育法の研究と実践という4側面の研究を進め、論文25本、学会発表16本、単著3冊の成果を上げるとともに、国際シンポジウムの開催やニュースレターの発刊をした。成果はデュルケーム命題集(2019年度刊行予定)や論集(全25章脱稿済)として結実しつつある。, url;kaken;rm:books_etc
  • 基盤研究(C), 2010年04月01日, 2014年03月31日, 22520069, 民族文化祭の総合的研究, 飯田 剛史; 玄 善允; 山口 健一; 金 希姃; 宮本 要太郎; 小川 伸彦; 片岡 千代子; 石川 久仁子; 李 定垠; 北村 広美; 田島 忠篤; 金 賢仙; 渡辺 毅; 池田 宣弘; 藤井 幸之助; 稲津 秀樹, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 大谷大学, 3900000, 3000000, 900000, 研究成果報告書『民族まつりの創造と展開』(上巻・論考編 287頁:14名の寄稿者による13編の論文と7本のコラム、 下巻・資料編 350頁:9編の資料)を作成した。 学会報告を行った(研究連携者 田島忠篤「戦後北海道における民族マツリの展開」、韓国日本近代学会)。 民族まつり実施団体および研究者のインフォーマルネットワークを形成し、今後の民族まつりの実施および研究上の連携にそなえた。, url;kaken
  • 基盤研究(B), 2001年, 2003年, 13410051, 理想的人格像からみた近現代の社会規範の変容と形成に関する比較社会論的研究, 城 達也; 永谷 健; 金子 雅彦; 小川 伸彦; 大川 清丈; 佐藤 哲彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 9300000, 9300000, 近現代の日本ならびに酉欧の理想的人格像に関して、比較社会論的な観点から、理論的かつ実証的に解明した。その成果は、毎年度ごと、合計3冊の研究報告書にまとめられた。 本年度は最終の研究成果報告書を発行した。そのなかで一方では、日本における実業家の人格イメージ、ノーベル賞受賞者のイメージ、近代日本人イメージ、韓国社会における教師イメージ、イギリスにおける医師のイメージ、ドイツにおける近代人のイメージ、ナチスにおける理想的人格像などを実証的に分析した。他方では、そこから理論的に、それら人格像の産出プロセスが社会秩序の形成と密接に結びついていることを明らかにした。 とくに近代日本人のイメージに関する研究では、中根千枝の議論の批判的検討から、能力平等観のゆえに、日本人は「頑張りズム」を備えた人格が理想のイメージであったことが明らかにされている。また、韓国の教師イメージでは、一方で寸志を強要するイメージと他方であらゆる贈り物を拒否する教師イメージがあり、その両極の範囲でうまく振る舞える教師が理想とされた。近代ドイツ人の研究では、自伝の分析から、個人主義的生き方が理想であったことが明らかにされた。イギリスの医師研究では、サッチャー政権以来、医師という職業への威信が低下してきていることが明らかにされた。実業家研究で明治の資産家のプライバシーがますます大衆の関心をもたらすさまが明らかにされたり、ノーベル賞受賞者研究で、すでに社会にある価値観がその人格に付与されていく過程が示されたように、メディアの役割により、個人的人格が社会規範とつながっていることが明らかにされた。この点に関しては、ナチス研究においても彫刻や絵画というシンボリッグな視覚表現が社会秩序に大きな役割を与えていることが明らかにされた。, kaken
  • 基盤研究(C), 2001年, 2002年, 13610203, 記憶と文化-「赤穂事件」記憶への文化社会学的アプローチ-, 大野 道邦; 小川 伸彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 奈良女子大学, 2400000, 2400000, 本研究の目的は、記憶と文化の関係について18世紀初頭の「赤穂事件」を手掛かりに分析し「文化社会学」の理論的・経験的な可能性を追究するものである。この場合、(1)記憶は既存の文化的な「枠」に準拠して「構成/再構成」される、(2)記憶は集団や個人のアイデンティティ形成の焦点となり、新たな「文化」や「物語」として「生成」する、という仮設を設けた。研究の結果、次の知見等が得られた。 1.文化論・記憶関係の諸議論を検討し、記憶と文化の関係の二重性や記憶様態の類型を理論的に明確にした。2.『假名手本忠臣蔵』の英仏訳書や忠臣蔵論等を検討し、赤穂事件記憶の演劇文化や国民文化としての成立過程の一側面について知見を得た。3.『忠臣蔵』の歌舞伎上演記録から、明治末から大正にかけての上演数の突出を確認し、これがナショナリズムの高揚と結びつく国民文化の形成に関連すると指摘した。4.事件記憶の構成において「サムライ名誉文化」がどの程度「枠」として機能したのかについて、事件論評や武士(道)関連文献を検討し理論的な知見を得た。5.「赤穂義士祭」について、義士祭・義士会および観光関係の資料を収集し義士祭の担い手やツーリズム的特性について知見を得た。6.愛知県吉良町における吉良義央関係の史跡・事績・伝承等を整理し、「対抗記憶」が形成されてきたことを確認した。7.京都・山科の岩屋寺における拝観者への対応に関する調査により、事件に関する語りを採取し分析した。8.長野南部伝承の義士踊りを現地調査し歴史的事件の芸能化に関する知見を得た。9.「銚子塚」(川崎)、「泉岳寺」(東京)、「大石神社」(京都)の調査結果を比較しつつ、義士記憶にまつわる祭祀のあり方を分析した。10.「忠臣蔵サミット」関係の資料を分析し、事件記憶の行政文化的・地域文化的な資源=資本化の動態について知見を得た。以上の調査研究から記憶と文化の関係の二重性仮説をある程度検証することができた。, kaken
  • 基盤研究(A), 1997年, 1999年, 09044044, 制度としての文化財と博物館-欧米,特にフランスとの比較社会学的研究-, 荻野 昌弘; 小川 伸彦; 脇田 健一; SEGURET Fran; ABELES Marc; JEUPY Henriー; SEQURET Fron; JEUDY Henri・, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(A), 関西学院大学, 17400000, 17400000, 本研究は、日本で近年高まりつつある文化財・博物館の社会的意味を問うことをめざして行った。三年間にわたる日本と欧米、特にフランスの調査に基づく。そのなかで得られた知見は多岐にわたるが、まず、ふれられなければならないのは、フランスと日本では、文化財という用語の定義自体がまったく異なるという点である。フランスで用いられるpatrimoineという用語は、社会のなかで見捨てられていたものを見直し、公共の財産として保存していこうとする意志が含意されている。遺産を通じて社会(とその歴史)を常に見直していこうというその性格から、フランスにおける文化財制度が、文化財保存のためだけではなく、フランス社会の秩序を維持する中核的な役割を担っていることがわかる。これに対して、日本では、「文化財」という言葉が用いられるとき、「見捨てられていたもの」の再評価と公共財化という観点は欠けている。そもそも日本では、伝統はモノの保存を通じてではなく、かつてあったはずのものを「かたち」に表すことで維持される(これを現在化の論理と呼ぶ)。したがって、モノ自体を保存することに関してはそれほど関心が高かったわけではなく、博物館制度の本格的な定着が遅れたのも、博物館を生みだした西欧近代の博物学的欲望を共有しなかったからなのである。ところで、戦後日本で、ようやくモノを通じた保存が本格的に論じられるようになったきっかけのひとつに、負の遺産と呼ばれる戦争遺産の保存問題がある(なお、負の遺産には公害、原子力事故の遺産なども含まれる)。それは、他の遺産とは異なり、展示品や展示方法に関してさまざまな議論を呼ぶ。研究者も例外ではなく、戦争遺産遺産に関しては、多様な解釈が可能である。本研究では、「視点の複合性」という立場にたち、ある特定の解釈だけを選択せず、多様な視点をいわば「共存」させる方法をとっている点が、方法論のうえでの新たな点である。, kaken
  • 奨励研究(A), 1997年, 1998年, 09710137, 「民族まつり」と地域社会-京都市東九条における試みに関する社会学的研究-, 小川 伸彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 奨励研究(A), 奈良女子大学, 1700000, 1700000, 京都市南区東九条地域では、「東九条マダン」というまつりが1993年より地域内外の有志によって開催されてきた。朝鮮文化の表現を通じて在日韓国・朝鮮人の存在を顕在化させ、さらに民族文化の世代継承と日本人との相互理解・交流を進めることを主なねらいとしたこのまつりに関して、その実施状況およびこのまつりが地域社会とどのような関係を有しているかを社会学的に明らかにすることが本研究の目的である。参与観察質問紙調査、他都市での類似のまつりとの比較調査などから得られた知見は次の通りである。 1 様々な立場の人々(在日韓国・朝鮮人/日本人、障害者/健常者、若者/高齢者など)が、まつりという文化表現の場において何を出しあえばどこまで相互理解しあえるのかという問題が、回を重ねるごとに鮮明になりつつある。 2 この問題は、誰の文化に属する出し物を、誰が企画し、そこに誰が参加するのか、という多重構造をなしている。 3 さらに、ここにいう<誰>が、個人なのか、あるカテゴリー(たとえば障害者)に属する者なのか、という問いをも、このまつりは自覚的に抱えている。 4 さらに、まつりの準備過程および当日において、良きものとしてなされる<共生>の追及は、地域において妥協的に維持されている<日常>に時には過剰なメスをいれてしまい、ある種の均衡を破壊する作用をもつ。そこにこのまつりと地域社会の生活との関係におけるジレンマがある。 このように、このまつりは本当の意味での<共生>がいかなるもので有り得るのかを模索する、おおがかりな実験といえるであろう。今後もその行方を追い、このいわば<悩めるまつり>〉が現代の日本社会に何を提起するのかを、社会学的に見極める必要がある。, kaken
  • 国際学術研究, 1995年, 1997年, 07044035, 在日コリアンの社会的ネットワークと文化動態に関する比較社会学的研究, 飯田 剛史; ゆー ちゅ仁; 李 文雄; 対馬 路人; 孝本 貢; 西山 茂; ゆー ちょ仁; 金 應烈; 玄 容駿; 寺岡 伸悟; 小川 伸彦; 田島 忠篤, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 国際学術研究, 富山大学, 9900000, 9900000, 1.日韓研究者の共同調査成果。 済州島では高内里、新興里、梨湖洞、威徳里、杏源里を調査地とし、日本では主に東京都荒川区、大阪市生野区で調査を実施した。その結果、次の点が明らかになった。 (1)戦前から済州島各地域は、血縁と同郷縁を通して、日本に多くの出稼ぎ者、移住者を送り出しており、戦後もこのネットワークを通して人の流れが続いた。(2)日韓国交成立後、1970-80年代にかけて、在日出身者から同郷会を通して故郷に多額の寄贈、援助がなされ、これは各里の社会基盤整備に重要な役割を果たした。(3)同郷会は、90年代始めから、2世を中心とする相互の親睦に重点をおくものに変化した。(4)70-80年代に成立した、済州島の各里と在日同郷団体の間にあった「一つの生活世界」のイメージと社会的ネットワークは、90年代以降、解体、分化の方向にある。 2.個別的な研究成果。 (1)東京都の高内里出身者の固有産業である鞄製造業の形成史とネットワークを解明した。(2)葬儀、墓参、建墓行為の調査を通して、生活意識、民族意識の変化を歴史条件との関連で解明した。(3)海女の出稼ぎについて生活史調査がなされた。 3.比較対象として韓国のソウル、釜山、および米国における済州島山身者団体の調査を行った。(1)ソウル、釜山では、大阪・東京と同じく里単位での同郷縁が人的移動および生活形成に重要な機能を果たしていた。(2)しかし米国では、道レベルのみで協会はあるものの、移動、生活形成においては二義的な役割しか果していない。 4.現在、提出された諸論文の共同報告書公刊のための編集作業に当たっている。, kaken
  • 基盤研究(C), 1996年, 1996年, 08351003, 制度としての文化財と博物館-欧米、特にフランスとの比較社会学的研究に向けて-, 萩野 昌弘; 小川 伸彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 関西学院大学, 1700000, 1700000, 本年度の研究は、本格的な国際共同研究を行うための準備として、国内外における研究体制作りと、研究枠組みの検討を行うことが、目的だった。将来の共同研究のパートナーとして、九月に来日したジュディと共に、国立科博などを訪問し、今後の研究の方向を決めると同時に、フランスにおける研究蓄積のあるジュディから、研究に必要な資料を提供してもらい、フランスにおける研究体制作りを依頼した。研究調査の枠組みに関しては、ジュディとの討論で、日仏や、場合によっては、他のヨーロッパ諸国との比較も可能な調査の三つのポイントを決めた。ひとつめは、すでにジュディや荻野が研究実績のある伝統と文化財の問題で、これに加えて、まだ研究されていない領域として、戦争の記憶と環境の問題を取り上げることにした。戦争の記憶の問題とは、戦争体験がどのように表現されているか、原爆ドームのような負の遺産をどのように捉えるべきかといった点を考えることである。そのための予備調査として、荻野と小川は、沖縄の戦蹟や広島の原爆資料館を訪れ、種々の資料収集を行った。また、環境と伝統の保存の問題を考えるために、東北の農村や鉱山の跡などを調査した。一年間の調査の結果を踏まえて、荻野は三月八日に琵琶湖博物館で行われたシンポジウム「博物館の可能性と限界」で報告し、新たな博物館の可能性について論じ、博物館関係者や展示業者、アメリカ人の博物館研究の専門家などと討論した。次年度は、本格的な日仏共同研究の最初の年度であり、本年度の予備研究の成果を踏まえて、日仏両国における本格的な調査を行うことになる。, kaken
  • 奨励研究(A), 1994年, 1994年, 06710117, 集合的記憶論の社会学的展開, 小川 伸彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 奨励研究(A), 奈良女子大学, 1200000, 1200000, 集合的記憶の問題を社会学的に探究する際、注目すべき点は二点ある。つまり<何が、なぜ>記憶されるのかという点、およびそれが<集合的に>行われることの意味、である。この意味で研究対象となるべき領域は多岐にわたるが、本年度は在日朝鮮人にとっての<故郷>の記憶、および博物館等における<文化財保存>という形での記憶に関して具体的な調査研究を行った。 その結果前者に関しては、移民者のように長らく故郷から離れることを余儀なくされている人々によって、故郷が存在していることを個人的に確認することは次第に困難となる。そこでそれを<集合的>におこない、「私の心の中にしかないもの」を「われわれの心のなかにあるもの」へと近似的に転じ、その実在感をたかめることがおこなわれる。数多く存在する同郷会はまさにこのような機能を果たすと同時に、むしろ会のなかにこそ「故郷」が存在しているという逆転現象が生じていることが確かめられた。これに関連して、在日の人々の民族祭の参与観察調査も行い、<記憶としての民族>の在り方の解明も進めた。また後者に関しては、個々の文化財や国宝が明治期以来どのような文化政策上の経緯によって<国家的記憶>に値するものとして認定されてきたのかという問題も重要であるが、それ以上に、<何かを保存せねば>という下からの気運の高まり自体が非常に近代的な現象であり、<保存と近大>というようなテーマこそが、国際比較も含めて、追求されなければならないことが明らかとなってきた。 研究補助金により多くの貴重な海外文献も収集することができたため、それらを用いて今後もこのテーマに関してより深い研究を進めて行く予定である。, kaken
  • 基盤研究(B), 2022年04月, 2026年03月, 22H00904, 「集合意識」から「情動の社会学」へ-デュルケーム社会学の現代的展開, 小川 伸彦; 白鳥 義彦; 山田 陽子; 横山 寿世理; 梅村 麦生, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 奈良女子大学, 17290000, 13300000, 3990000, kaken;rm:misc;rm:presentations;rm:presentations;rm:academic_contribution;rm:academic_contribution;rm:academic_contribution
  • 特別研究員奨励費, 2003年, 2005年, 03F00005, 在日コリアンと在米コリアンにおける民族的アイデンティティに関する研究-食文化の変容を中心として-, 小川 伸彦; 黄 慧瓊, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 奈良女子大学, 900000, 900000, 今日民族的アイデンティティに関する研究は、多民族共生社会の実現に向けた重要な課題である。本研究は同じ民族で異なるホスト社会をもつ在日コリアンと在米コリアンの民族的アイデンティティに関する比較研究を目的としたものである。 そのため、この半年間においては在米コリアンを中心として研究を行った。まず、既存の研究動向や先行研究を収集・整理し、本研究の研究史上での位置付けを明確にすることができた。具体的には、韓国と日本では、既に集めた資料を補充するため、9月〜11月の間に国会図書館の資料や在外コリアンに関して発表された雑誌などを中心として文献収集を行った。その上、アメリカでは、12月2日〜30日の間にUniversity of California (Los Angeles)やUniversity of California (Berkeley)の東アジア研究センターやUniversity of Southern Californiaの多民族共生文化研究センターなどをベースとして文献及び公文書資料の収集を行った。さらに、Los Angeles総領事館、Los Angeles韓国教育院、Los Angeles文化院などで資料を収集した。 また、12月2日〜30日の間にアメリカのロスアンゼルス周辺でいくつかの在米コリアンの家を訪問し、インタビューを行った。それにより総15家庭にインタビューを行うことができた。その結果、在米コリアンの生活や慣習について、全体的に予備的な理解を得ることができた。それにより、在米コリアンにおいて韓国の伝統文化がかなり継承・維持されていることが明らかとなった。さらに、在米コリアンはアメリカで韓国人そのものとして生活していた。それは、ホスト社会であるアメリカは多民族多文化主義であって、各民族が各々の文化特性を維持しながら暮らしているからであると思われる。これが在日コリアンと違う大きな点である。そのため、民族的アイデンティティも違うことがわかった。在日コリアンの場合は、その差別に抵抗する深層意識のために民族的アイデンティティが強いのに対して、在米コリアンの場合は、本国のプライドから出てくる肯定的な面からのアイデンティティが強いと考えられる。 このような文献収集と予備調査の結果を基にして、次回の本調査で日本とアメリカへの移住の歴史的経緯やホスト社会のあり方の違いが、在日コリアンと在米コリアンそれぞれの民族的アイデンティティの形成と存続にどのような影響を与えているかについて詳しく検討してみたい。 なお、その調査結果は学会への報告及び論文にまとめる予定である。, kaken
  • 基盤研究(B), 1996年, 1998年, 08451040, 社会情報システムとしてのコミュニティ・ライフ, 新 睦人; 中川 早苗; 小川 伸彦; 中島 道男; 田中 紀行, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 奈良女子大学, 5600000, 5600000, コミュニティ・システムを「社会情報システム」として把えなおすという考え方にたって、本研究は、まず、理論的な整備をおこなった。人びとの生活空間は、実質的には、コミュニティ空間として現れるし、コミュニティでは、社会情報を中心として各種の情報がシステム回路を活発に流通し、それらの制御能力によって、コミュニティの定住的および利用的、通過的なメンバーの相互的または共同的な行為が展開されている。その場合に、情報化の進展は、コミュニティの可能性を奪い取るものというよりもむしろ、人びとのなかに、「コスモ-ローカル併存型」というべき新しい適応パターンを生みだしているという事実を前提としなければならない。 そのような観点からすると、高度情報社会では、人びとの生活システムは、ますます社会的空間が拡大し、これに対応して、人びとのライフスタイルもまた変化していく。たとえば、若者たちのライフスタイルも、次第に〈個性志向〉が強まり、自分らしさを求める傾向が強まった。たとえば、ファッションに関わる人びとの自己認知によると、高感度でユニークなファッション志向で行動している人びとが個性的なライフスタイルを身につけていることが分かった。このことは一例にすぎないが、人びとの生き方の原理はさまざまであって、個々の生活システムが成り立つ現実的な場面としてのコミュニティでは、ミクロな視点でいえば、社会的ネットワークの生得的なパターンが占める比率が減少し、獲得的なパターンがさまざまなバラエティをもって現れつつある。マクロな視点では、コミュニティの結節性を高めるさまざまな集団や設備が多様かつ大量となり、また情報化にともなって高度にもなって、とくに都市空間における中心機能を高めつつある。このことが人びとの〈生活システム化〉を促している。, kaken
  • 重点領域研究, 1994年, 1994年, 06206109, 地域研究の成立, 筒井 清忠; 吉田 純; 小川 伸彦; 宮崎 恒二; 菊池 道樹; 吉川 洋子, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 2500000, 2500000, 我々は「地域研究の成立」という題目の下、次のような研究目的を設定した。すなわち、個々の地域研究の内容を単に個別的にレヴュ-するのではなく、それらを総体として捉え、そのような研究を成り立たせている「地域認識の枠組み」を抽出すること、いわば「地域研究の研究」を行うことである。そしてそこから、個々の地域認識の枠組みをその中に位置づけうるような、全体としての「世界認識の枠組みの変遷」の諸相を探ることが我々の研究のねらいである。 いかなる地域も、それ自体で孤立して存在するものではなく、全体としての「世界」に組み込まれた部分であると同時に、他と区別しうるような何らかの固有性をもっている。つまり、それぞれの地域の「地域」性は、外界との相互作用を通じてはじめて形成されるものである。したがって、このいわば「内世界」と「外文明」の間のダイナミクスを解明し、世界を区画しなおす新たな単位としての「地域」のパラダイムを構築することが急務となってくる。この課題に答えるために、我々は、以下の三つの問題を提起する。 1.「地域」をめぐるダイナミクス 「内世界」と「外文明」の連関を解明するためには、両者を二項対立的に分けるのではなく、両者の間の境界領域に注目しなければならない。つまり、両者を覆う全体的な空間、いわば「世界システム」の中にそれぞれの「地域」を位置づけ、それらの間の相互作用を見ていくべきである。日本の場合も、「内世界」としてのアジアと「外文明」としてのヨーロッパとの境界領域にあって、その接触と摩擦の中から独自のアジア研究を生み出してきたのである。 2.「地域」認識の自己準拠性 地域研究とはそれ自体が「内世界」に影響を与える「外文明」の一つである。つまり、地域研究は「内世界」と「外文明」の連関を研究する「外文明」であるという、すぐれて自己準拠的な学問だということになる。したがって「他者」としての地域を省察の対象として位置づけるだけでなく、ある地域を「他者」として措定し関与する自らをも省察の対象としようとする厳しい知的良心が要請されよう。 3.「地域」の主体性 ある「地域」は研究対象として外部から一方的に見られるばかりでなく、自ら主体的に「地域」として行動し、「地域」として自己呈示を行なう。フィリピンの対米交渉の過程が示しているように、これは「外文明」の挑戦にたいする「内世界」の応戦として捉えるべきではなく、むしろ「内世界」の主体的営為として捉えるべきである。内世界と外文明の相互作用を考える場合、こうしたドラマトゥルギカルな局面を考慮に入れる必要がある。, kaken
  • 重点領域研究, 1993年, 1993年, 05207112, 地域研究の成立, 筒井 清忠; 小川 伸彦; 宮崎 恒二; 菊池 道樹; 吉川 洋子, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 2500000, 2500000, 我々の研究は、代表的な地域研究の方法論的検討の段階と、その成果を総合して「世界認識の枠組みの変遷」を明らかにする段階との二段階からなる。本年度は、以下の方法で主に前者に属する研究をすすめた。 1.個別研究:日本のアジア主義及び超国家主義研究や東洋史学史研究(筒井清忠)、フィリピン-アメリカ関係史研究(吉川洋子)、ベトナム-フランス関係史研究(菊地道樹)、オランダ構造主義人類学研究とインドネシア-オランダ関係史研究(宮崎恒二)、移民政策史研究(小川伸彦)。 2.基本資料の収集:基本的文献の備品としての整備および、国会図書館、外交史料館および主要大学の蔵書や史料の複写収集を行ない、その有効活用のための整理を行なった。 3.研究会の開催:地域研究に関連する文献・資料を検討しつつ、各自の研究の進捗状況の報告や情報交換を行ない、地域研究の方法論に関する議論を深めた。 そのなかで、地域研究とは他者認識の一形態であるとの指摘や、地域認識の恣意性の問題、地域研究の道義性の問題、オリエンタリズム超克の必要性などについての議論がかわされた。また地域研究が、その学際的な立場から、近代の学問体系の組み替えという課題を背負っているという、今後の研究の方向性にもかかわる指摘があった。さらに、文化相対主義の問題や、研究者と研究対象との関係についての問題、また具体的な歴史事象としては、日本のアジア主義がはらんでいた対外的地域認識のありかたの問題性についても議論がなされた。 全体を通しては、筒井がこれまで行なってきた比較歴史社会学および知識社会学的研究の成果を方法論的指針として本研究が進展しており、東南アジアを起点とした、「世界認識の枠組の変遷」を描き出すという最終的課題にむけて実績が畜積されつつある。, kaken
  • 基盤研究(B), 2022年04月, 2026年03月, 22H00904, 「集合意識」から「情動の社会学」へ-デュルケーム社会学の現代的展開, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B)

Ⅲ.社会連携活動実績

1.公的団体の委員等(審議会、国家試験委員、他大学評価委員,科研費審査委員等)

  • 公益社団法人 奈良市観光協会, 観光情報誌『ならり』プロポーザル審査委員, 2022年04月, 2022年05月
  • 学協会
  • 日仏社会学会, 理事・研究活動委員長→理事+編集委員, 9999年, 学協会
  • 学協会
  • 奈良女子大学社会学研究会, 運営委員, 2017年04月, 2022年03月
  • 奈良女子大学社会学研究会, 会長, 2021年04月, 9999年
  • デュルケーム/デュルケーム学派研究会, 世話人, 2001年04月, 2021年03月
  • 公益社団法人 奈良市観光協会, 観光情報誌『なら栞』プロポーザル審査委員, 2021年10月, 2021年11月
  • 公益社団法人 奈良市観光協会, 教育旅行用ワークブック等制作業務委託先事業者選定審査委員, 2022年09月, 2022年10月
  • 奈良女子大学社会学研究会, 会長, 2022年04月, 2023年03月
  • 公益社団法人 奈良市観光協会, 観光情報誌『ならり』プロポーザル審査委員長, 2023年04月, 2024年03月
  • 日仏社会学会, 理事・研究活動委員長→理事+編集委員, 9999年
  • 奈良女子大学社会学研究会, 会長, 2023年04月, 2024年03月


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