査読無し, 日本語, 家族研究年報 = Annals of family studies, 家族問題研究学会, 日本におけるセクシュアル・マイノリティの「家族」研究の動向 : 2009年以降の文献と実践家向けの資料を中心に, 三部 倫子, 2016年, 41, 41, 77, 93, 研究論文(学術雑誌), 10.14965/afs.41.77
査読無し, 日本語, ジェンダー研究 : お茶の水女子大学ジェンダー研究センター年報, お茶の水女子大学ジェンダー研究センター, 特集研究ノート 「正しいセクシュアリティ」論からみるカムアウトされた母親の経験 (特集 竹村和子さんのフェミニズム/ジェンダー研究), 三部 倫子, 2014年03月, 17, 69, 74
査読無し, 日本語, 支援, 生活書院, 「家族」からの離れがたさ――セクシュアルマイノリティの「病院での面会」から(特集 逃れがたきもの、「家族」), 三部 倫子, 2013年03月, 3, 104, 117, 研究論文(学術雑誌)
査読あり, 日本語, 年報社会学論集, The Kantoh Sociological Society, セクシュアリティをめぐる〈マイノリティ/マジョリティ〉の〈転位〉と〈融解〉——当事者の会における対面的相互行為から, 三部 倫子, The aim of this paper is to analyze face-to-face interactions between members of sexual minorities and members from the sexual majority (heterosexuals) and to examine the possibilities of a better understanding between the two. To accomplish this, two types of qualitative research were conducted. The first consisted of interviews with LGBs, and the second took the form of participatory field-work in a self-help group, where both sexual minorities and heterosexuals were members. It was found that heterosexuals became a sexual <i>minority</i> at the club while sexual minorities became a <i>majority</i>. Heterosexuals in the club expressed their feelings about difficulties in Japan, which melts the line between minorities and the majority. This transposition of sexualities introduced heterosexuals to the pseudo-experience of being members of a minority and, at the same time, the club gave sexual minorities the chance to imagine friendly relations with heterosexuals near them but outside the group., 2013年, 2013, 26, 99, 110, 研究論文(学術雑誌), 10.5690/kantoh.2013.99
査読あり, 日本語, Proceedings, 非当事者のかかわりがセルフヘルプ・グループにもたらすもの―セクシュアルマイノリティと家族のための会への質的調査をもとに, 三部倫子, 2012年03月, 20, 研究論文(大学,研究機関等紀要)
査読あり, 日本語, お茶の水女子大学, レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル「家族」の質的研究ーー可視性をめぐるジレンマと親子の相互行為, 三部倫子, 2012年03月, 学位論文(博士)
査読あり, 日本語, 解放社会学研究, 日本解放社会学会, 〈かぞく〉に何を求めるのか--血縁家族、選びとる家族、ゲイコミュニティ (特集 コミュニティと語りの経験--ゲイコミュニティの事例から), 三部 倫子, 2010年, 24, 35, 55, 研究論文(学術雑誌)
査読あり, 日本語, 論叢クィア, 「悲嘆の過程」の批判的検討――「ゲイの息子」を持つ親の「語り」と「縁者によるスティグマ」概念をもとに, 三部倫子, 2009年09月, 2, 研究論文(学術雑誌)
査読あり, 日本語, 家族研究年報, 家族問題研究会, 「同性愛(者)を排除する定位家族」再考――非異性愛者へのインタビュー調査から, 三部 倫子, 2009年06月, 34, 34, 73, 90, 研究論文(学術雑誌)
査読あり, 日本語, お茶の水女子大学, カミングアウトから見る「家族」ーーゲイ・バイセクシュアル男性の「生まれた家族」の語りから, 三部倫子, 2006年03月, 学位論文(修士)
査読あり, その他, 日本保健医療社会学論集, 家族看護学におけるLGBTと『家族』――総説・レビュー文献の検討から, 影山葉子; 三部倫子, 2022年07月, 33, 1, 88, 99, 研究論文(学術雑誌)
査読無し, 日本語, 福音と世界, 「カミングアウトしてほしい」という欲望について, 三部倫子, 2019年05月, 2019, 6月号, 18, 23
査読無し, その他, 「LGBTの患者対応についての看護部長アンケート」結果(簡易報告書2012修正版), 三部倫子, 修正内容や詳細版に関しては「資料公開」もご覧ください。
https://researchmap.jp/sambe/%E8%B3%87%E6%96%99%E5%85%AC%E9%96%8B, 2019年08月, 看護部長アンケート_結果簡易版201207修正.pdf, パスワードが無い
査読無し, 日本語, 白色白光, 人ごとから自分ごとへ――身近にある性の多様性を考える, 三部倫子, 2016年03月, 18, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
査読無し, 日本語, 家族社会学研究, 文献紹介 小山静子・赤枝香奈子・今田絵里香編『セクシュアリティの戦後史』, 三部倫子, 2015年10月, 27, 2, 書評論文,書評,文献紹介等
査読無し, 日本語, 論叢クィア, 書評 堀江有里『「レズビアン」という生き方――キリスト教の異性愛主義を問う』, 三部倫子, 2008年09月, 1, 書評論文,書評,文献紹介等
その他, アジア・ジェンダー文化学研究, 講演会記録 Familiesから考える二人に閉じない関係性――医療現場での対応とその背景, 三部倫子, 2022年03月, 6, 33, 37
査読無し, その他, 支援, 地方在住者がみた新型コロナウィルスの顔, 三部倫子, 2021年05月, 11, 100, 107
査読無し, その他, 看護のチカラ, 性的マイノリティ看護の現状, 2021年04月, 2021年4月1日号
査読無し, その他, 文化看護学会誌, 特別寄稿 LGBTから家族への問いかけ, 2020年05月, 12, 1, 34, 35, 会議報告等
査読無し, その他, コミュティ, 座談会 LGBTQ+のパートナーシップ・ファミリー・子ども―コミュニティにおける理解とサポート, 三部倫子; 神谷悠介; 石丸径一郎; 会; 石井クンツ昌子, 2020年05月, 164, 12, 60, その他
査読無し, その他, ジェンダー研究, 書評神谷悠介2017『ゲイカップルのワークライフ・バランス』, 三部倫子, 2019年07月, 22, 244, 246, 書評論文,書評,文献紹介等
査読無し, その他, 支援, 「ブックガイド 諦めないための知識」(『LGBTを読み解く――クィア・スタディーズ入門』森山至貴著), 三部倫子, 2018年, 8
査読無し, 日本語, ソシオロジ, 社会学研究会, 書評に応えて, 三部 倫子, 2015年06月, 60, 1, 127, 130
査読無し, 日本語, 論叢クィア, クィア学会, 書評 守如子(著)『女はポルノを読む : 女性の性欲とフェミニズム』, 三部 倫子, 2011年11月, 4, 151, 158
査読無し, 日本語, 情況 第三期, 情況出版, 書評『女の遺言--私の人生を書く』:麻鳥澄江・鈴木ふみ子著, 三部 倫子, 2007年09月, 8, 6, 239, 241
査読無し, その他, 「LGBTの患者対応についての看護部長アンケート」報告書(詳細版、修正済み), 三部倫子, 2019年12月
Cultural and Social Division in Contemporary Japan (Shiobara, Y., Kawabata, K., & Mathews, J. ed.), Routledge, 三部倫子, Heterosexual marriage and childbirth as a "natural course of life": parenthood as experienced by the generation before the "LGBT boom", 2019年08月, 183-196, 英語, 査読無し, その他
自己語りの社会学――ライフヒストリー・問題経験・当事者経験(小林多寿子 浅野智彦 編集), 新曜社, 三部倫子, コラム:セクシュアル・マイノリティ研究, 2018年08月, その他, 査読無し, その他
入門家族社会学, 新泉社, 永田, 夏来; 松木, 洋人, セクシュアル・マイノリティにとっての子育て:181-198, 2017年04月, 236p, 日本語, その他, 9784787717047
スクリブナー思想史大辞典, 丸善出版, 三部倫子, クィア理論, 2016年01月, その他, 査読無し, その他
現代家族ペディア, 弘文堂, 三部倫子, LGBTと生殖補助医療、LGBTと共同養取, 2015年11月, その他, 査読無し, その他
カムアウトする親子: 同性愛と家族の社会学, 御茶の水書房, 三部 倫子, 2014年06月23日, 276, その他, 査読無し, その他, 4275010752
外見に関する行動・意識と格差との関係――首都圏男女の調査報告書, お茶の水女子大学GCOEプログラム格差センシティブな人間発達科学の創成, 三部倫子, 2009年03月, その他, 査読無し, その他
争点としてのジェンダー : 交錯する科学・社会・政治, ハーベスト社, 江原, 由美子; 加藤, 秀一; 左古, 輝人; 三部, 倫子; 須永, 将史; 林原, 玲洋, 「原因」としての家族――「同(両)性愛」をめぐって、67-98, 2019年10月, iii, 252p, 日本語, その他, 9784863391116
クィアと法 : 性規範の解放/開放のために = Queer and law, 日本評論社, 綾部, 六郎; 池田, 弘乃; 関, 修; 志田, 哲之; 石田, 仁; 金田, 智之; 三橋, 順子; 三部, 倫子; 岡田, 桂; 菅野, 優香, 7章カミングアウトしやすいの「誰」なのか――「LGBT」へのインタビューをジェンダーから読み解く, 2019年06月, xvii, 226p, 日本語, その他, 9784535524262
Family regained, ナナロク社, 森, 栄喜; 笠原, 美智子; 三部, 倫子, 家族に生まれ家族に戻る, 2017年12月, [72], 19p, その他, その他, 9784904292785
三部倫子, 第67回関東社会学会大会, 病院におけるLGBTの患者への対応ーー看護部長への質問紙調査から, 2019年06月10日, 日本語, 国内会議
三部倫子, 高校生の性・こころ・からだの健康を考える研修会, LGBTの若者の理解とサポートを考える, 2020年11月, その他, 長岡崇徳大学・看護学部 高大連携事業
三部倫子, 国内, 第46回日本保健医療社会学会大会, 看護部長は何を求めて何に悩んでいるのか:LGBTの患者対応についての看護部長アンケートから, 2020年09月, その他, RTD「セクシュアル・マイノリティ」や「DSDs(体の性の様々な発達/性分化疾患)を持つ人々」のあり方をどのように医療者に伝えるか――――保健医療社会学的に医療実践者教育/研修を検討する試み
三部倫子, 国内, 一般社団法人Marriage For All Japan結婚の自由をすべての人に, 医療・救急―大切な人と一緒にいられるように―新型コロナウィルスアンケート報告会, 2020年05月, その他, 一般社団法人Marriage For All Japan結婚の自由をすべての人に, 動画が公開されています。
影山葉子; 三部倫子, 日本看護科学学会第39回大会、交流集会31, 「LGBTの家族」への家族看護の"これまで"と"これから", 2019年12月, その他
三部倫子, 国内, 日本看護科学学会第39回大会合同シンポジウムⅡ(文化看護学会)「時空を超える家族文化と看護」, 特別講演 LGBTから家族への問いかけ, 2019年11月30日, その他
三部倫子, 関東社会学会テーマ部会「性的身体の現代的諸相―セクシュアル・マイノリティと生殖」上智大学, 「できたから産む」のか「欲しくて産む」のか――子どもを産んだセクシュアル・マイノリティの語りからみる選別・結婚・子ども, 2016年06月, その他
三部倫子, 日本社会学理論学会シンポジウム「ダイバーシティ社会における社会学理論」学習院大学, 「LGBT」と身近な他者の関係――理解がもたらす壁, 2016年03月, その他
三部倫子, 関東社会学会テーマ部会第1回研究例会「性的身体の現代的諸相」日本大学, 女性カップルの“妊活”, 2016年02月, その他
三部倫子, 家族問題研究学会2015年度第3回例会, 「産みの親」と「育ての親」の女性カップル――提供精子で産まれた子どもの子育てを事例に, 2015年10月, その他
三部倫子, 国内, 関東社会学会2013年度第二回研究例会「自己/語り/物語の社会学・再考」一橋大学, フィールドワーカーが自己を無視できないとき――セクシュアルマイノリティの子を持つ親からの働きかけを題材に, 2014年03月, その他
三部倫子, 国内, クィア学会第7回研究大会シンポジウム「家族をめぐるポリティクス―『個』から問い直す制度」中京大学, 制度の穴を埋める異性愛家族―『カムアウトする親子』を題材に, 2014年02月, その他
Michiko Sambe, 国際, Third International Symposium on Urban Society, the School of Social Development at East China Normal University, Motherhood and Sexual Division of Labor: Heterosexual Mothers of LGB Children in Contemporary Japan, 2013年05月, 英語
三部倫子, 日本解放社会学会第25回大会部会報告「コミュニティと語りの経験―ゲイ・コミュニティの事例から」長崎ウエスレヤン大学, 「家族」の代替としての「コミュニティ」か?, 2009年09月, その他
三部倫子, 国際, 日・韓次世代学術FORUM第3回国際学術大会(立命館大学), 分科6社会 討論者, 2006年06月, その他
三部倫子, 国内, 奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究センター国際シンポジウム『パートナーシップと家族の形をめぐって』, Familiesから考える二人に閉じない関係性――医療現場での対応とその背景, 2021年12月11日, その他
三部倫子, 国内, 日本エイズ学会学術集会第35回, 「LGBTの患者対応についての看護部長アンケートから見えてきたこと, 2021年11月21日, その他
三部倫子, 国内, 日本社会学第94回大会, 新型コロナウィルス感染症のLGBTコミュニティへの影響――自助団体/支援団体の資料の分析から, 2021年11月13日, その他
三部倫子, 国内, 奈良女子大学第2回研究交流集会, LGBT『家族』の研究, 2021年07月28日, その他
三部倫子, 石川県立大学・県立看護大学合同研究発表会, カムアウトする親子――同性愛と家族の社会学, 2019年08月, その他
三部倫子, 国内, 日本人口学会第74回大会, 医療機関における家族とSOGI, 口頭発表(一般), 2022年06月12日, 2022年06月11日, 2022年06月12日, その他, 神戸大学, セッション「セクシュアリティの人口学とこれから」
2022年04月, 2025年03月, 22K11061, 研究代表者, 性と家族の多様性を踏まえた看護研修プログラムの考案――実態調査を元に
基盤研究(A), 2021年04月, 2025年03月, 21H04407, 研究分担者, 性的指向と性自認の人口学の構築ーー全国無作為抽出調査の実施, 釜野 さおり, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(A), 国立社会保障・人口問題研究所, 40950000, 31500000, 9450000
2021年07月, 2022年03月, 研究代表者, 新型コロナウィルス感染症がLGBTコミュニティにもたらしたもの――国内外の資料収集と活動団体へのインタビュー調査, 三部倫子, 奈良女子大学, 令和3年度奈良女子大学研究推進プロジェクト経費, 奈良女子大学
2019年05月, 2021年03月, 研究代表者, 性の多様性を踏まえた医療実践―先進事例から学ぶ, 三部倫子, 石川県立看護大学学長裁量研究, 石川県立看護大学
基盤研究(B), 2016年04月, 2021年03月, 16H03709, 連携研究者, 性的指向と性自認の人口学-日本における研究基盤の構築, 釜野 さおり; 小山 泰代; 千年 よしみ; 布施 香奈; 石田 仁; 岩本 健良; 藤井 ひろみ; 山内 昌和, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 国立社会保障・人口問題研究所, 15730000, 12100000, 3630000, 性的指向におけるマイノリティとされている、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルと、性自認のあり方におけるマイノリティとされているトランスジェンダーが、「LGBT」と括られて取り上げられることが増えている今、性的指向と性自認のあり方に関して、学術的な見地から信頼性のある情報を発信していくことが求められている。こうしたニーズに応えるために、本研究では従来の人口学領域と性的マイノリティの研究との融合を図りつつ、人口学的視点から性的指向と性自認のあり方(以下、SOGI)の研究基盤を築くことを目指す。この目標に向けて、(1) 日本の人口学においてSOGIに注目する意義とその研究の方向性を探り、(2) SOGIを取り巻く社会的状況の重要な要素である「家族」についての実証研究を進め、(3) 日本の文脈でSOGI別の人口を社会調査で捉える方法論の検討を行い、(4) SOGIによる生活実態の統計比較分析を可能とする社会調査の土台を作り上げる。
2019年度は、大阪市在住の18~59歳15,000人を対象に実施した、無作為抽出による調査「大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート」(大阪市民調査)に基づき、SOGI別の人口割合の結果および大阪市の施策に対する集計結果を結果速報としてレリースし、出生時の性別や年齢階級別に全設問の集計結果をまとめた報告書を公表した。さらに、社会調査でSOGIを捉えるための設問の考察、SOGI別にみた社会経済的地位に関する分析結果、SOGI別にみたメンタルヘルスの分析結果、女性同性カップルの家族形成支援ニーズに関する分析結果のそれぞれを、学会で発表した。また、大阪市民調査で用いたSOGIを捉える設問を精査するため、インターネット調査会社にモニタとして登録しているモニタを対象に「性的指向・性自認に関する設問の改善に向けた試験的調査」を実施した。
2018年12月, 2019年12月, その他, 介護施設における性的マイノリティ高齢者の受入態勢の整備・向上に関する研究, 平山亮, 三井住友海上福祉財団研究助成高齢者福祉部門
研究活動スタート支援, 2017年08月25日, 2019年03月31日, 17H06999, 医療機関における家族――性的指向と性自認を軸とする患者・看護師の相互行為, 三部 倫子, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援, 石川県立看護大学, 2730000, 2100000, 630000, 本研究は、医療機関においてLGBTの患者と看護師との家族をめぐる相互行為上の齟齬を明らかにするのを目的とした。性の多様性を踏まえた医療体制がどれだけ整っているかを把握するため、1)看護部長を対象とした質問紙調査を実施、さらに2)質問紙調査と併せて、LGBTの患者を担当したことのある看護師へのインタビュー調査協力者リストを作成した。看護部長の解答から、医療機関では「家族」から同性パートナーが排除されがちであることや、トランスジェンダーの患者が受診を躊躇う環境となっていることがわかった。今後のインタビュー調査への協力可能な医療機関が30弱ほどあることが把握できた。, url;rm:misc
特別研究員奨励費, 2015年04月24日, 2018年03月31日, 15J04029, LGBT家族のグローバル構築に関する実証的国際研究-家族社会学の再創造のために, 三部 倫子, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, 首都大学東京, 2990000, 2300000, 690000, 本研究「LGBT家族のグローバル構築に関する実証的国際研究―-家族社会学の再創造のために」を遂行するため、今年度前半は日本国内での調査研究、後半はアメリカ合衆国はサンフランシスコでの在外研究に従事した。
まず、日本では子育てに関心をもつLGBTのセルフヘルプグループAでの参与観察を継続し、さらに機縁法にて3名からインタビューの協力をえた。グループAとはかかわりのない1名の協力者にも追加インタビューを実施した。これらの成果として1)「産む」身体をもつレズビアン・バイセクシュアル女性とそのパートナーの女性を中心とする出産・子育てが可視化しつつあること、2)逆に「産む」身体を持たないゲイ・バイセクシュアル男性、MtFトランスジェンダーの子育てが間接的なものか、不可視化されていること、3)レズビアン・バイセクシュアル女性と精子提供者との新たな親密性の萌芽が見られること、を明らかにした。
次に、サンフランシスコでの在外研究中、文献研究やLGBT家族形成に関する各種シンポジウムの出席、インタビュー調査に取り組んだ。その結果、1)LGBT家族が人種・エスニシティ・階級・世代によって異なる経験をしていることを把握し、さらに2)LGBT家族のアドボカシー団体とのネットワーク作りに成功した。
在外研究では、LGBTが家族を形成する場に、人種・エスニシティ・階級・世代が交差するというインターセクショナリティの重要性を確認した。今後の日本におけるLGBT家族の研究では、インターセクショナリティの視点からの考察が課題となった。
特別研究員奨励費, 2009年, 2010年, 09J03758, レズビアン・ゲイの「家族」―「家族」へのインタビュー調査にもとづく社会学的考察, 三部 倫子, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費, お茶の水女子大学, 2000000, 2000000, 本研究の目的は以下の二つである。1)日本のレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル(以下「LGB」)と、LGBを子に持つ異性愛の親との関係から「家族」とは何かを問うこと、2)ジェンダー/セクシュアリティの交錯の力学が、「家族」を磁場にどのように生じているのかを明らかにすることである。
平成22年度は、LGB本人との親へのインタビュー調査、LGB「コミュニティ」と「親を支援する会」への参与観察調査を実施した。インタビュー調査から、次の2つの成果を得た。1)親は我が子がLGBであると知ったことを契機に、「縁者によるスティグマ」を意識するようなること、2)性的マイノリティの娘を持つ親たちが、娘の将来に対して具体的不安を抱いていることが確認された。親たちは、男性との生活を選ばない娘は、経済的に不安定な立場に置かれるのではないかと心配していたのである。性的マイノリティの息子のいる親たちは、「跡継ぎがいなくなった」と嘆く一方で、将来の経済的な心配はしないなど、ジェンダーによる非対称性が明らかとなった。参与観察調査からは、以下の2点の知見が示された。1)先行研究では定位家族の代理として位置づけられていたLGBによる「コミュニティ」は、アイデンティティや恋人を調達する場になりえても、現状では定位家族の代替とは言い切れないこと、2)「親を支援する会」には親の立場、子の立場双方が参加しているため、両者の間に「擬似的親子」関係が生じ、実の親子関係における葛藤を解消する資源となっていることである。
本研究は、「家族」の定義を根本から見直す批判的視座を提供する点で、既存の家族研究に対して重要な意義をもつ。さらに、LGBの間に横たわるジェンダー/セクシュアリティの力学の差によって、LGBそれぞれの「家族」経験が異なることを明示し、ジェンダー研究、レズビアン・ゲイ・スタディーズ、クィア研究の発展にも寄与するものである。
基盤研究(C), 2022年04月, 2025年03月, 22K11061, 研究代表者, 性と家族の多様性を踏まえた看護研修プログラムの考案――実態調査を元に