松澤 淳一
研究院自然科学系数学領域 | 教授 |
岡数学研究所 | 岡数学研究所長 |
Last Updated :2025/04/27
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プロフィール情報
姓
松澤, マツザワ名
淳一, ジュンイチ
経歴
社会貢献活動
■Ⅱ.研究活動実績
論文
- 査読あり, 英語, Nature Communications, Metallic-mean quasicrystals as aperiodic approximants of periodic crystals, J. Nakakura; P. Ziherl; J. Matsuzawa; T. Dotera, 2019年09月, 10, 研究論文(学術雑誌), 10.1038/s41467-019-12147-z
- 査読無し, 表面科学, 3 重周期極小曲面上の剛体球, 松澤 淳一; 堂寺知成, 2013年, 34, 1, 21, 26, 10.1380/jsssj.34.21
- 査読無し, 英語, INTERFACE FOCUS, ROYAL SOC, Hard spheres on the gyroid surface, Tomonari Dotera; Masakiyo Kimoto; Junichi Matsuzawa, 2012年10月, 2, 5, 575, 581, 研究論文(学術雑誌), 10.1098/rsfs.2011.0092
- 査読無し, 日本語, Tukuba Journal of Mathematics, Institute of Mathematics, University of Tsukuba, Representations of the normalizers of maximal tori of simple Lie groups, 松澤 淳一; Makoto TAKAHASHI, 2009年, 33, 2, 189, 237
- 査読無し, 英語, 高分子, 対称性と群論, 松澤 淳一, 2008年, 57, 2, 66, 70, 研究論文(学術雑誌), 10.1295/kobunshi.57.66
- 査読無し, 英語, JOURNAL OF MATHEMATICS OF KYOTO UNIVERSITY, KINOKUNIYA CO LTD, Blow-ups of P-2 and root systems of type D, J Matsuzawa; A Omura, 1999年12月, 39, 4, 725, 761, 研究論文(学術雑誌)
- 査読無し, 英語, PUBLICATIONS OF THE RESEARCH INSTITUTE FOR MATHEMATICAL SCIENCES, KYOTO UNIV, ROOT SYSTEMS AND PERIODS ON HIRZEBRUCH SURFACES, J MATSUZAWA, 1993年09月, 29, 3, 411, 438, 研究論文(学術雑誌), 10.2977/prims/1195167050
- 査読無し, 英語, J.Fac.Sci.Univ. Tokyo, Faculty of Science, The University of Tokyo, Monoidal transformations of Hirzebruch surfaces and Weyl groups of type C, 松澤 淳一, 1988年, 35, 2, 425, 429
- 査読無し, 英語, COMMUNICATIONS IN ALGEBRA, MARCEL DEKKER INC, ON THE GENERALIZED EXPONENTS OF CLASSICAL LIE-GROUPS, J MATSUZAWA, 1988年, 16, 12, 2579, 2623, 研究論文(学術雑誌)
- 査読無し, Proc.Sympos. Pure Math. AMS, On the Generalized Exponents of Classical Lie Groups, 松澤 淳一, 1987年, 47, 463, 471
- 査読無し, Algebraic and Topological Thories, Kinokuniya, Representations of Weyl Groups on Zero Weight Spaces of G-modules, 松澤 淳一; S. Ariki; I. Terada, 1985年, 546, 568
MISC
- 日本数学会 数学通信, オイラーがつなぐ生物たち ―八目鰻,ウロコムシ,カエル,アゲハチョウ……―, 松澤淳一, 2024年08月, 29, 2, 5, 22
- 日本語, 日本物理学会講演概要集, 一般社団法人日本物理学会, 25aBF-7 ジャイロイド曲面上の剛体球の相転移(25aBF 高分子,領域12(ソフトマター物理,化学物理,生物物理)), 堂寺 知成; 木元 将清; 松澤 淳一, 2012年03月05日, 67, 1, 407, 407
- 査読無し, 京都大学数理解析研究所講究録, ポリマーアロイにみられるジャイロイド曲面上の双曲タイリング, 松澤 淳一; 堂寺知成, 2011年, 1725, 80, 91
- 査読無し, 2011年, 1725, 80, 91
- 日本語, 日本物理学会講演概要集, 一般社団法人日本物理学会, 24pTB-4 ABC星型高分子のG曲面上の双曲タイリング相(24pTB 高分子,領域12(ソフトマター物理,化学物理,生物物理)), 林田 研一; 堂寺 知成; 松澤 淳一; 高野 敦志; 松下 裕秀, 2010年08月18日, 65, 2, 322, 322
- 査読無し, 2008年, 57, 2月, 66, 70
- 査読無し, 「符合・格子・頂点作用素代数と有限群」報告集, 3次曲面の幾何とルート系, 松澤 淳一, 2001年
- 査読無し, 「結び目と低次元トポロジー」報告集, Arnold の Strange Duality とCasson-Walker 不変量, 松澤 淳一, 1999年
- 査読無し, 日本語, 「等質空間上の非可換解析学」京大数理解析研究所講究録, 京都大学, $E_6$型極大トーラス部分群と3次曲面, 松澤 淳一, 1995年, 895, 1, 14
- 査読無し, 論集「現代の母関数」, 母関数とトポロジー―moduli・周期写像・モノドロミー, 松澤 淳一, 1991年
- 査読無し, 京大数理解析研究所講究録, Torelli theorem for certain rational surfaces and root system of type A, 松澤 淳一, 1991年, 765
- 査読無し, 1991年, 765
- 査読無し, 日本語, 京大数理解析研究所講究録, 京都大学, Flag manifold と Robinson-Schensted 対応, 松澤 淳一, 1989年, 705, 104, 114
- 査読無し, 京大数理解析研究所講究録, Young tableau をめぐって― GLの幾何と表現論, 松澤 淳一, 1988年, 670
- 査読無し, ユニタリ表現論セミナー報告集VIII, Hirzebruch曲面のブローアップと C型 Weyl群, 松澤 淳一, 1988年
- 査読無し, 日本語, 数学, The Mathematical Society of Japan, リー群と表現論, 松澤 淳一; 有木進; 徳山豪, 1987年, 39, 1, 60, 63, 10.11429/sugaku1947.39.60
- 査読無し, 日本語, 京大数理解析研究所講究録, 京都大学, 古典複素リー群のgeneralized exponents―Young図形とuniversal characterとKostant の generalized exponents, 松澤 淳一, 1987年, 630, 66, 85
- 査読無し, 京大数理解析研究所講究録, Kostant の generalized exponents と Young図形, 松澤 淳一, 1987年, 641
- 査読無し, トポロジーと代数幾何学, 古典型リー群の generalized exponents, 松澤 淳一, 1985年
書籍等出版物
- 若手女性研究者支援の実践, 日本数学会 数学通信 第22巻 第3号, 2017年, 査読無し
- 数学セミナー 「数セミ メディアガイド 松澤淳一の書棚探訪」 2017年4月ー2018年3月, 日本評論社, 2017年, 査読無し
- 書評 A.V.ボロビック、A.ボロビック著「鏡映の数学」、丸善出版, 数学セミナー、日本評論社, 2016年, 査読無し
- 書評 小林正典著「線形代数と正多面体」朝倉出版, 数学セミナー、日本評論社, 2013年, 査読無し
- 空間の点群・結晶群と有限性/マッカイ対応とSL_2, SL_3の有限部分群, 数学セミナー、日本評論社, 2012年, 査読無し
- この数学書がおもしろい 増補新版, 数学書房, 2011年, 査読無し
- ディンキン図形とルート系, 数学セミナー、日本評論社, 2009年, 査読無し
- 書評 F. クライン著「20面体と5次方程式」、シュプリンガー, 数学セミナー、日本評論社, 2006年, 査読無し
- 書評 ティモシー ガウアーズ著「一冊でわかる数学」、岩波書店, 数学セミナー、日本評論社, 2005年, 査読無し
- 無限遠点と射影幾何, 数学セミナー、日本評論社, 2005年, 査読無し
- 特異点とは何か/特異点は悪い点か良い点か, 数学セミナー、日本評論社, 2003年, 査読無し
- 特異点とルート系, 朝倉書店, 2002年, 査読無し
講演・口頭発表等
- 松澤 淳一, 非可換代数幾何学の大域的問題とその周辺, ルート系と準結晶タイリングについて, 2019年12月21日, 日本語, 高知大学, 国内会議
- 数理情報科学セミナー, アゲハチョウとエッシャーと保型関数, 2017年
- 非可換代数幾何学の大域的問題とその周辺, 周期的極小曲面とSchwarzの三角群, 2015年
- Phase Transition Dynamics in Soft Matter : Bridging Microscale and Mesoscale, Phase Transition of Hard Spheres on the Gyroid Surface, 2012年
- 日本物理学会年会(関西学院大学), ジャイロイド曲面上の剛体球の相転移, 2012年
- MRS Fall Meeting 2012 (Boston), Hard Spheres on the Gyroid Surface, 2012年
- Phase Transition Dynamics in Soft Matter : Bridging Microscale and Mesoscale, Phase Transition of Hard Spheres on the Gyroid Surface, 2012年
- MRS Fall Meeting 2012 (Boston), Hard Spheres on the Gyroid Surface, 2012年
- The eighth Liquid Matter Conference (Wien), Hard Disks on the minimal Gyroid surface, 2011年
- Geometry of Interfaces (Primosten, Croatia), Hard Spheres on the Gyroid Surface, 2011年
- The eighth Liquid Matter Conference (Wien), Hard Disks on the minimal Gyroid surface, 2011年
- Geometry of Interfaces (Primosten, Croatia), Hard Spheres on the Gyroid Surface, 2011年
- International Soft Matter Conference 2010, Hyperbolic Tiling on the Gyroid Surface in ABC Star Polymers, 2010年
- 日本物理学会秋季大会(大阪府立大中百舌鳥), ABC星型高分子のG曲面上の双曲タイリング相, 2010年
- International Soft Matter Conference 2010, Hyperbolic Tiling on the Gyroid Surface in ABC Star Polymers, 2010年
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 基盤研究(C), 2013年04月 - 2018年03月, 25400072, 結晶の対称性と極小曲面に関する研究, 松澤 淳一; 堂寺 知成, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 奈良女子大学, 4940000, 3800000, 1140000, ソフトマターや多孔性物質など,ナノスケールの物質の界面として現れる3重周期的極小曲面上に,分子配置として存在する双曲的アルキメデスタイリングに関する基礎理論の研究を,数学および物理学の立場から行った.特に,Schwarzの極小曲面およびSchoenのジャイロイド曲面上のタイリングを詳しく調べた.また,これらの曲面とポアンカレ円盤との対応を与える等角写像を具体的に与えた., url
- 基盤研究(C), 2012年04月 - 2017年03月, 24540044, 研究分担者, 非可換代数幾何学の大域的な問題の研究, 土基 善文; 望月 拓郎; 松澤 淳一; 石井 亮; 吉冨 賢太郎; 菊地 克彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 高知大学, 3250000, 2500000, 750000, 非可換代数幾何学について、正標数の還元を通じて理解することにより通常の代数幾何学による手法を適用可能にした。非可換代数幾何学的な問題を整理し、非可換代数多様体の定義そのものや正則性について、ひとつのあり方を提起した。
非可換射影多様体と、その上の微分形式の理論の非可換化について、定義をし、そのコホモロジーの計算法の道筋をつけた。, url - 基盤研究(C), 2013年04月01日 - 2016年03月31日, 25400431, ソフトマター3重周期極小曲面の構造と物性の理論的研究, 堂寺 知成; 松澤 淳一, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 近畿大学, 5070000, 3900000, 1170000, 平面にビリヤード球を並べると、1つの球のまわりに6つの球が並ぶ。この構造は電子、原子から始まり、コロイド球、界面活性剤や高分子が作る構造に至るまで普遍的な規則構造として知られている。球状ウィルスのように、正曲率曲面である球面上の規則構造もよく知られている。しかし、ポテトチップのような馬の鞍型(負曲率)曲面上の物理的規則構造の研究はなされていなかった。本研究ではシュワルツのダイヤモンド及びプリミティブ3重周期極小曲面上で球のシミュレーションを行い、エントロピーを駆動力としたアルダー相転移を観察することによって、負曲率曲面上の規則構造を多数発見し、それらを結晶学、数学的観点から解析した。, kaken
- 基盤研究(B), 2011年04月 - 2016年03月, 23340017, 研究分担者, 解析的捩率と幾何学, 吉川 謙一; 松澤 淳一; 川口 周; 並河 良典; 向井 茂; 森脇 淳, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(B), 京都大学, 13000000, 10000000, 3000000, 対合付きK3曲面の同変解析的捩率から得られる不変量を研究し, その不変量をモジュライ空間上の関数として決定した. 特に, 対合付きK3曲面の解析的捩率不変量が常にBorcherds積と固定曲線のテータ定数の積として表示される事が明らかになった. また, 3次元Calabi-Yau多様体のBCOV不変量を研究し, Borcea-Voisin多様体のBCOV不変量を決定した. 3次元Calabi-Yau軌道体のBCOV不変量を導入し, Borcea-Voisin軌道体の場合にクレパント解消のBCOV不変量との一致を示した. 解析的捩率の研究とは別に, BorcherdsΦ-関数の代数的表示を得た., url
- 基盤研究(B), 2008年 - 2012年, 20340007, 頂点代数、特に W 代数の総合的研究, 荒川 知幸; 松尾 厚; 鈴木 武史; 山内 博; 山田 裕理; 宮本 雅彦; 松澤 淳一; 今野 均, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 17030000, 13100000, 3930000, アフィンリー環の許容表現に関して、両側 BGG リゾルーションに関する Frenkel-Kac-脇本の予想、対応する頂点作用素代数に関する Adamovic-Milas の予想、及び特異台に関する Feigin-Frenkel 予想を肯定的に解決した。アフィンリー環の臨界レベルの表現について Feigin-Frenkel 予想の一部である new linkage principal を証明し、また chiral Borel-Weil-Bott の定理を確立した。 W 代数に関し、 Kac-脇本により発見された全ての例外的 W代数の C2 条件を証明し、さらに主巾零軌道に付随する極少系列 W 代数の有理性に関するFrenkel-Kac-脇本の予想を肯定的に解決した。また臨界レベルの W 代数に関して様々な結果を得た。, kaken
- 基盤研究(C), 2008年 - 2011年, 20540046, 研究分担者, 非可換代数幾何学の大域的な問題の研究, 土基 善文; 松澤 淳一; 吉冨 賢太郎; 菊地 克彦; 望月 拓郎; 石井 亮; 黒岩 朝, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 高知大学, 3510000, 2700000, 810000, アフィン空間上のシンプレクティック多項式自己写像について、研究代表者はアフィン空間上にある加群の層を定義した。それが自明であることが多項式写像のワイル環の環自己準同型へのリフトの存在と同値である。次に、反射的加群の挙動に関する阿部-吉永の定理を用いて、無限遠超平面でのある種の反射的加群の特異性の有無が、件の加群の層の自明性を分ける不変量であることを示した。これは非可換代数幾何学に射影空間のような「コンパクト」な空間の議論を関係付けられることを示唆している。, url
- 基盤研究(B), 2004年 - 2007年, 16340039, 非可換特殊函数の表現論と双対性, 梅田 亨; 野海 正俊; 若山 正人; 落合 啓之; 松澤 淳一; 伊藤 稔; 菊地 克彦; 野村 隆昭, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 8770000, 8200000, 570000, 非可換変数の特殊函数論という視点は,古典的不変式論とその現代版である双対性(dual pair)の,深い理解のために設定した枠組みであるが,その基礎は表現論である.本研究は,この特殊函数論,不変式論,表現論という,互いに連関する立場を,非可換性のもと,新たな光を投げかけるべく計画された.ここで,普遍包絡環の中心とその表現というCapelli恒等式が,研究の中心に置かれるが,非可換性によって生じる「可換理論」とのズレが,非可換特殊函数という新たな局面を産み出しているという認識の下,可換世界の背後にも非可換の影があるという現象について,考察を深めた.
特に,究極のCapelli型恒等式の定式化を,非可換指標公式と見なし,そのために非可換成分の行列要素の扱いと,誘導という概念の一般仮,記号的方法,母函数の方法を融合するというプログラムを実行に移した.それはまた完成してはいないが,Capelli型恒等式に対していくつもの成果をあげた.
その一つは五角数公式を無限サイズの跡等式として捉える視点が,実はq-超幾何級数の和公式でもあるという発見で,これはいままで知られていなかった,表現論と不変式論のつながりを無限次元を通じて見出す手掛かりとなるであろう.
また非可換性を扱うに適切な形式変数の環の発見(伊藤稔)は上記の計画を大きく推進させた., kaken - 基盤研究(C), 2002年 - 2005年, 14540023, ルート系による有理曲面のモジュラス空間のコンパクト化, 松澤 淳一; 石井 亮; 成木 勇夫, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 基盤研究(C), 京都大学, 1200000, 1200000, 0, 成木勇夫,松澤淳一:曲面のモジュライ,リー群,ルート系,Weyl群等を中心に幾何と群論,表現論との接点を探り,それらの融合を図る事を目標に研究を進めてきた
3次曲面のモジュライはD_4型の単純リー群の随伴群の極大トーラス部分群を用いて記述されるのであるが,E_6型単純リー群の随伴群の極大トーラス部分群とE_6,D_4型ルート系を用いて,非特異3次曲面のモジュライ空間と,その上にのるtotal spaceを群論的に同時に構成することができた.3次曲面とE_6型ルート系の関係は古くから知られているが,今までに知られていたことだけでは,3次曲面の族を群論的に構成することはできなかった.しかし,我々の構成法を用いると,例えば3次元射影空間の同次座標を用いた3次曲面の方程式を,ワイル群の不変式論を用いてルート系で与えることができ,3次曲面の幾何を,ルート系やワイル群の立場から解釈することが容易になる.我々の構成にはモジュライもtotal spaceも同時に構成するための新しい方法が含まれていて,その結果,3次曲面および種数2の代数曲線の幾何とE_7,E_6,D_4型ルート系,Wey1群の関係について,いままでに知られていた事以上の深い関係があることがわかってきている.さらにモジュライ空間と,その上にのるtotal spaceを自然にコンパクト化することもできて,以前成木勇夫氏によって得られていたモジュライのコンパクト化の上にのる非特異でコンパクトなtotal spaceを構成することもできている.現在これらの結果を整理しまとめる作業をしているところである.
石井亮:群軌導のヒルベルトスキームの立場から、2次完商特異点に対するマッカイ対応の実現をし、さらに3次元商特異点の場合にも研究を進めた。特に、群が可換群のときに、幾何学的不変式論の立場から、より具体的なモジュラィ空間の記述を行い、その導来圏の自己同値のなす群について明快な結果を得た。, 競争的資金, kaken - 基盤研究(B), 1999年 - 2001年, 11440043, 表現論及び不変式論に基づく特殊函数の研究, 梅田 亨; 野海 正俊; 松澤 淳一; 野村 隆昭; 落合 啓之; 若山 正人; 菊地 克彦, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 9600000, 9600000, 特殊函数の背後に潜む対称性の見地から、それらの特性を追求し深化させることを主要な目的とし、特に表現論と不変式論の新しい視点を研究にとり入れ成果を得た.その中でもdual pair理論を軸として、不変微分作用素の表現論的解明に役立つCapelli恒等式、非可換調和振動子、Selberg跡公式とを一方の主要な研究対象として新たな知見を得た.又超幾何函数、Pairleve方程式の背後にある対称性からdual pairともかかわって興味深い.
Capelli型恒等式としては行列式型だけでなくパーマネントやパフィアン等の行列函数に対応するものも得られ、さらに別種のものとして群行列式にかかわるものへと発展している.これらにかかわる不変式論的背景は球函数の等式ともつながって、一見ばらばらに見える対象たちを強くむすびつけていることが明らかになってきた., kaken - 基盤研究(C), 1997年 - 2000年, 09640104, 高位の符号数の研究, 石井 亮; 松澤 淳一; 深谷 賢治; 河野 明; 原田 雅名, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 3100000, 3100000, 本研究では、まず微分トポロジーにおけるノビコフ予想と呼ばれる問題を発展させた。離散群のクラスとして,コーミング群を扱った.このクラスは,あまりに広く,定義された線分が測地線からかけ離れたものまで含んでしまう.そこでプロパーという幾何学的な概念を導入することでそのクラスが大変扱いやすくなった。次に,コンヌ,ヒグソンにより導入されたE理論に対応するフレドホルム表現として,空間の間の漸近的リプシッツ写像という概念を導入した.これらの準備のもとに,群がねじれなし,プロパーコーミングの場合のノビコフ予想を示した.
離散距離空間の間の写像に対して、リプシッツの条件のように距離に関する条件を考えることができる。そのような距離に関するある条件を課すことにより、その写像がファイバー構造である、という概念を定義した。特に、離散群についてのファイバー構造を考察することにより、我々は次の結果を得た:Гをalmost non positively curved manifoldの基本群とする。このときH^*(Г;R)の任意のクラスはプロパー・リプシッツである。特にГに対してノビコフ予想が成立する。
次に有理二重点の上の反射的加群(reflexive module)の半普遍変形(versal deformation)について研究し、変形空間の自然なstratificationおよび各stratumの閉包の特異点解消を、ある種の相対モデュライ空間として構成した.特に、反射的加群の変形による(閉包)順序関係はルート系のdominant weightの通常の半順序と一致することがわかった.さらに、変形空間の隣接するstrataの間の特異点の記述を行った.
最後に有理二重点についてのMcKay対応に関する伊藤-中村の結果を、一般の二次元商特異点に対して、Riemenschneiderにより予想された形で拡張することができた。, kaken - 奨励研究(A), 1995年 - 1995年, 07740020, Del pezzo曲面の族とE型リー群, 松澤 淳一, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 奨励研究(A), 京都大学, 1000000, 1000000, 昨年度より引き続き3次曲面(次数3のDel Pezzo曲面)のモジュライとその上にのるtotal space,およびそれらのコンパクト化の幾何学的構造と群論的な構造の研究を進めてきた。今年度の研究成果は次のようである。
1.3次曲面の族の構成にはE_7型ルート系の構造を使うのであるが、その際にE_7型ルート系のある種の双対性が深くかかわってくることがわかった。それはE_7型ルート系のなかのE6型ルート系とA_4型ルート系の関係から生ずるものであって、3次曲面の族の幾何学的構造と深いところで関係していて、組み合わせ論的な立場からも興味深い現象を示している。またこの双対性からある種の線形符号を構成することができた。
2.3次曲面の族のコンパクト化の構造について、群論的構成とは違った、より一般的な構成のための試みを始めた。その第一歩として今までにところ、性質の良いある直線束をmoduliのコンパクト化の上に構成することができた。この直線束はWely群の作用に関してepuivariantなもので、3次曲面の族の性質およびmoduliの構造を知る上で重要なデータを含んでいるものである。一方、テ-タ関数と深くかかわっている射影空間内の(順序付き)6点および7点の集合のモジュライ空間のコンパクト化として、我々が構成した空間をとらえることができる。そうした立場からは、超幾何方程式との関係も深いのであるが、我々の研究は、これらの問題にリー群の立場から新たなアプローチをしていることになっている。今年度に始めた研究は、これらの問題との関連でも新たな局面をもたらす事ができると期待している。, kaken - 一般研究(A), 1993年 - 1995年, 05402001, 可積分系の構造と対称性, 神保 道夫; 河野 明; 上野 健爾; 梅田 亨; 竹井 義次; 塩田 隆比呂; 斉藤 政彦; 野村 隆昭; 松沢 淳一, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 12700000, 12700000, 本研究において得られた主な成果は次の通りである。
1.神保は格子模型の状態空間の研究を進めた。相互作用が頂点型のみならずIsing型、RSOS型の場合にも同様の定式化行い、相関関数の差分方程式を導いた。また境界を持つスピン鎖への拡張を行い、真空ベクトルやエネルギー、磁化などの物理量を決定した。模型が臨界的な場合には直接のアプローチが困難であるが、相関関数を与える積分表示を構成することができた。表現論では、量子アフィン代数の正レベルの表現上に別のレベル0の作用が構成できることを示した。
2.塩田はKontsevich模型と類似の行列積分を用いて、方程式[P,Q]=Pの自明でない解を構成した。竹井はパンルベ方程式のexactWKB解析を進め、単純変わり点の近傍でI型の方程式が標準型とみなせることを示し、また多重スケール解析による一般解の構成に成功した。
3.梅田は、量子群GLq(n)のCapelli恒等式から生じた微分作用素のq類似を、古典的なq差分作用素から構成するという新たな理解の仕方を研究し、Gelfand型の超幾何関数との関係に道を開いた。
4.上野は、曲線のモジュライ空間上で共形場ブロックのなすベクトル束の上の射影平坦接続を具体的に書き下す方法を与えた。河野は、コンパクト単純リー群Gの自由ループ群を研究し、閉道へのadjoint作用のmodpコホモロジーとGの整数係数コホモロジーの間の関係を見いだした。, kaken - 一般研究(C), 1991年 - 1993年, 03640045, 可換代数学におけるネター局所環の研究, 西村 純一; 松澤 淳一; 吉田 敬之; 土方 弘明; 丸山 正樹; 上野 健爾, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 1800000, 1800000, 反例の構成。
ネター局所環の研究において、肯定的結果と共に、反例による否定的「結果」も重要であることは、秋月、永田らによる古典的例によって、よく知られている。が、彼らの反例構成法は、散発的、且つ複雑で、一般的構成法ではなかった。
最近20年間Rotthausに始まる新しい反例構成法は、小駒、Heitmannらによって改良され、既知の例をも系統的に構成できるばかりではなく、従来「予想」或いは「問題」として、未解決のまま残されていた懸案の多くに、最終的解決を与えた。
我々は、Rotthaus、小駒、Heitmannの方法を更に改良、拡張し、永田のアイデアをも包含することにも成功し、以下の例を始め、多数の例が比較的容易に構成可能であることを、示した。
1)3次元鎖状素元分解局所整域で、強鎖状でないもの。
2)標数0の2次元局所整閉整域で、解析的被約でないもの。
3)標数0の3次元局所整域で、その整閉包がネター環でないもの。
イデアル完備永田環の素イデアル鎖の研究。
Grecoは次の意外な例を構成した:3次元半局所整域(A,m_1,m_2)で、イデアルI=P_1〓P_2(=2つの素イデアルの共通イデアル)に関しAはI-進完備かつ、A/Iはエクセレント環。特に、A/Iは強鎖状。しかし、A自身は強鎖状でない。
我々は上例を考察し、次の結果を得た:
定理1。局所環(A,m)が、イデアルIに関しAはI-進完備かつ、A/Iが永田強鎖状なら、A自身も強鎖状。
定理2。ネター整域Aが、素イデアルPに関しAはP-進完備かつ、A/Pが永田強鎖状なら、A自身も強鎖状。, kaken - 一般研究(C), 1992年 - 1992年, 04640053, 開多様体の上の概複素構造, 足立 正久; 松澤 淳一; 谷口 雅彦; 岩崎 敷久; 西田 吾郎, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 1100000, 1100000, 幾何学的、位相的研究
代表者 足立、分担者 上野、松澤、西田、原田を中心に、CR構造との関連や、超多様体の手法との関連で、一般偶数次元多様体とくに開多様体上の概複素構造の可積分性を研究し、また数理物理学ホモトピー論との関連も研究した。
代数的研究
分担者土方、丸山、吉田、神保を中心にして、整数論、代数幾何学、代数解析学の手法を用いて、代数ベクトル束のモジュライ空間等との関連を研究し、また量子群等との関連についても研究した。また開多様体の概複素構造とそのコンパクト化上の概複素構造についても研究した。
解析的研究
分担者 池部、岩崎を中心にスペクトル論、線型微分方程式論の手法を用いて概複素構造の可積分性の問題を研究し、また分担者 平井を中心にして函数解析学、群の表現論との関連する問題が研究された。また分担者 渡辺、重川を中心として確率論との関連する問題が研究された。分担者 上野、谷口を中心として複素解析学の手法を用いて、タイヒミューラー空間との関連する分野の研究が行なわれた。, kaken - 重点領域研究, 1992年 - 1992年, 04245225, 無限ルート系と周期積分, 松澤 淳一; 成木 勇夫; 齋藤 恭司, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 重点領域研究, 京都大学, 1300000, 1300000, 特異点の普通変形、周期写像、周期領域およびそれらを記述するルート糸,その鏡映群と不変式論などの総合的に研究しようという本研究のために次のようなテーマについての研究会を開いた:原始形式の理論、普遍変形の群論的構成、ミルナーの格子の構造論、ヤコービ形式と母関数ミルナー・ファイバーのコンパクト化、アーベル・ファイブレイションのモルデル-ヴェイユ群の有限性、共形場理論。会議は平成4年7月に開かせれたが参加者は複素解析、群論、リー群リー環論、代数幾何、トポロジーなどの分野にわたり、活発な討論がなされた。その内容は報告集としてまとめられる予定である。個別の研究状況は以下の通りである。
1松澤:単純特異点の普通変形に関して、A型の場合にHirgebruch曲面をブローアップした曲面のmoduliをA型リー群の極大トーラスを用いて記述するという立場から研究を進めており、total spaceの構成、周期写像モノドロミー等を具体的にルート系を使って記述したが、これをD型の場合に試みることが現在進行中である。
2齋藤:Armoldのstrunge dualityと落合のclualityをweight系の概念を用いることにより統一的に証明し、かつ一般化した。これはprimitive fornの群論的構成とは違った、より一般的な構成のための第一歩と思われる。また、teal affine algebraic varietyの連結成分として既に得られていた、Teichmiiller Spaceについて、その定義方程式系をFuchs群から具体的に定めた。
3成木:Arnoldの例外型特異点におけるstrange dualityをK3曲面の幾何学を用いて説明することはPinkhanに始まるが、K3曲面の変形の理論と統分に結びつけるためには、変形のcentral fiberを見いだすこるが不可欠である。このようなcentral fiberの候補として、Picand 数20の特別なK3曲面を個々の場合に構成することを試みている。, kaken - 一般研究(C), 1991年 - 1991年, 03640211, 可解格子模型の代数的構造, 神保 道夫; 松澤 淳一, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都大学, 研究代表者(神保)の実績
(i)量子群Uq(ojln)のq^N=1における極小巡回表現から、順に基本表現とのテンリル積をとって既約分解することにより生ずる表現の系列を調べ,それがUq(ojlnー1)の表現の分解則と並行した記述をもつことを示した。
(ii)可解格子模型の自発偏極は、一般的計算法が知られていない。6ーVertex modelに対しBethe仮設法からこれを求めたBaxterの手法を用いて,その高スピン類似について平均自発偏極を計算した。
(iii)FrenkelーReshetikhinによって研究されたqー頂点作用素と,柏原による結晶基の整合性を調べ、前者が結晶格子を保存することを示した。この応用として、柏原らが頂点模型(三角函数解)の1点函数とアフィン・リ-環の指標を関係づけた議論を適用することにより、面模型(楕円函数解)について類似の事実を一般の枠組で示した。
(iv)q頂点作用素と結晶基理論を道具として、XXZ模型のハミルトニアンの固有状態全体がアフィンの量子群の表現空間として定式化できることを見出した。(準備中)
分担者(松澤)の実績
Hirzebruch曲面のblow upのモジュライ空間上に曲面族を構成し,そのモジュライ,ホモロジ-,周期写像等がA型ル-ト系の言葉で具体的に記述できることを示した。(準備中), kaken - 奨励研究(A), 1990年 - 1990年, 02740029, 代数曲面とルート系およびコクスター群, 松澤 淳一, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業 奨励研究(A), 京都大学, 900000, 900000, kaken