研究者総覧

藤田 盟児Fujita Meijiフジタ メイジ

所属部署名研究院工学系工学領域
職名教授
Last Updated :2024/04/16

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プロフィール情報

  • 藤田, フジタ
  • 盟児, メイジ

学位

  • 博士(工学)

研究キーワード

  • 建築史 都市史 歴史 意匠 デザイン 美学 芸術

研究分野

  • 社会基盤(土木・建築・防災), 建築史、意匠

経歴

  • 1996年, 2002年, 名古屋造形芸術大学 助教授
  • 1991年, 1995年, 奈良国立文化財研究所 研究員
  • 広島国際大学 工学部 建築学科 工学部建築学科, 教授

学歴

  • 1991年, 東京大学, 工学系研究科, 建築学, 日本国
  • 1991年, 東京大学, Graduate School, Division of Engineering
  • 1984年, 東京大学, 工学部, 建築学, 日本国
  • 1984年, 東京大学, Faculty of Engineering

所属学協会

  • 建築史学会
  • 日本建築学会

Ⅱ.研究活動実績

論文

  • 査読あり, 日本語, 都市史研究10, 山川出版, 武家住宅と柳之御所, 2023年10月11日
  • 査読あり, 日本語, 史跡 寺町廃寺跡, 三次市教育委員会, 堂塔の建築史学的考察, 2022年03月, 296, 308
  • 査読あり, 日本語, 『建築の歴史・様式・社会』中央公論美術出版, 書院造の形成過程と様式定義, 藤田盟児, 2018年01月, 289-307
  • 査読あり, 日本語, 国立歴史民俗博物館研究報告, 厳島神社門前町における町家の14C年代調査とその意義, 藤田盟児, 2015年12月, 196, 53-90
  • 査読あり, 日本語, 建築史学, 鎌倉前半期における上層武家住宅の実態と変遷過程, 藤田盟児, 2009年09月, 53, 2-40
  • 査読あり, 日本語, 日本建築学会計画系論文報告集, 鎌倉における赤橋邸と西殿の沿革, 藤田盟児, 2005年08月, 594, 163-169
  • 査読あり, 日本語, 日本建築学会計画系論文報告集, 鎌倉の執権及び連署の本邸の沿革, 藤田盟児, 2000年07月, 533, 205-211
  • 査読あり, 日本語, 日本建築学会計画系論文報告集, 藤原定家と周辺住民の居住形態, 藤田盟児, 1993年06月, 448, 151-158
  • 査読あり, 日本語, 建築史学, 鎌倉前期の上級貴族住宅における接客部分と障子上, 藤田盟児, 1992年09月, 19, 2-26
  • 査読あり, 日本語, 建築史学, 平安時代の遺営文書による寝殿造付属屋の復原, 藤田盟児; 後藤治; 光井渉, 1991年03月, 16, 92-108

MISC

  • 査読無し, 日本語, 奈良文化財研究所学報, 中世住宅の空間構成の変遷, 藤田盟児, 2016年03月, 96, 116-137
  • 査読無し, 日本語, 名古屋造形芸術大学・名古屋造形芸術短期大学 紀要, 日本の住宅建築における空間的発展 ー日本文化の空間的原理の研究 その1ー, 藤田盟児, 2000年05月, 6, 45-66
  • 日本語, 日本建築学会中国支部研究報告集 日本建築学会中国支部 編, 日本建築学会中国支部, 厳島の17世紀の町家からみた町家形式の形成過程について, 藤田 盟児, 2014年03月01日, 37, 757, 760
  • 日本語, 学術講演梗概集. F, 都市計画, 建築経済・住宅問題, 建築歴史・意匠, 一般社団法人日本建築学会, 9032 中世前期の空間概念としての上下について, 藤田 盟児, 1992年08月01日, 1992, 999, 1000
  • 日本語, 学術講演梗概集. F, 都市計画, 建築経済・住宅問題, 建築歴史・意匠, 日本建築学会, 鎌倉前期の貴族社宅における「障子上」について, 藤田 盟児, 1989年09月01日, 1989, 725, 726
  • 日本語, 学術講演梗概集. F, 都市計画, 建築経済・住宅問題, 建築歴史・意匠, 一般社団法人日本建築学会, 9027 寝殿造から書院造へのアプローチ形式の変遷, 藤田 盟児, 1988年09月01日, 1988, 695, 696

書籍等出版物

  • 和室礼賛, 晶文社
  • あこがれの住まいとカタチ, 建築資料研究社
  • 澤村家建造物調査報告書, 福山市教育委員会, 日本語, 調査報告書
  • 御所まち -御所市伝統的建造物群保存対策調査報告書-, 御所市教育委員会, 日本語, 調査報告書
  • 和室学, 平凡社, 日本語, 一般書, 978-4-582-54468-8
  • 築何年?, 吉川弘文館, 藤田盟児; 坂本稔; 中尾七恵他, 分担, 2015年03月, 42-110, 日本語, 査読無し, その他
  • 都市のあこがれ, 鹿島出版会, 藤田盟児, 分担, 2009年10月, 80-83, 日本語, 査読無し, その他
  • 中世的空間と儀礼, 東京大学出版会, 藤田盟児, 分担, 2005年03月, 150-191, 日本語, 査読無し, その他, 9784130652032
  • 日本建築様式史, 美術出版社, 藤田盟児, 分担, 1999年11月, 77-88, 日本語, 査読無し, その他
  • 建築史の空間 -関口欣也先生退官記念論文集-, 中央公論美術出版, 藤田盟児, 分担, 1999年01月, 25-49, 日本語, 査読無し, その他, 9784805503690
  • 建築史の鉱脈 -大河直躬先生退官記念論文集-, 中央公論美術出版, 藤田盟児; 江面嗣人; 後藤治; 太記裕一; 田中文男; 玉井哲雄; 土本俊和; 藤川昌樹; 丸山純; 宮沢智士, 分担, 1995年05月, 日本語, 査読無し, その他, 9784805508237
  • 中世の空間を読む, 吉川弘文館, 藤田盟児; 藤原良章; 高橋慎一郎; 高橋英樹, 分担, 1995年03月, 172-210, 日本語, 査読無し, その他, 9784642027489
  • 和室学 : 世界で日本にしかない空間, 平凡社, 松村, 秀一; 服部, 岑生; 藤田, 盟児; 小沢, 朝江; 桐浴, 邦夫; 平井, ゆか; 内田, 青蔵; 上西, 明; 鈴木, 義弘; 岡, 絵理子; 稲葉, 信子; 松本, 直之, 第2章 和室の起源と性格, 2020年10月, 369p, 日本語, その他, 9784582544688

講演・口頭発表等

  • 藤田盟児, 国内, 観光ちいきづくりシンポジウム, 上下のまちなみと重伝建制度, 口頭発表(基調)
  • 藤田盟児, 国内, 歴史まちづくりシンポジウム, 御所のまちなみ, 口頭発表(基調)
  • 藤田盟児, 国内, 住総研シンポジウム, 平等へのあこがれと和室の誕生, 口頭発表(招待・特別)
  • 藤田盟児, 国内, 府中歴史フォーラム, 建築からみる府中の近代, 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等, 日本語
  • 藤田盟児, 中世における「建築」、日本とヨーロッパ, 中世日本建築における住宅様式の生成過程, 2014年11月, 日本語, パリ=ソルボンヌ大学・京都工芸繊維大学, アンスティチュ・フランセ, 国際会議
  • 藤田盟児, 第88回歴博フォーラム, 民家編年と測定年代, 2013年06月, 日本語, 国立歴史民俗博物館, 国立歴史民俗博物館講, 国内会議
  • 藤田盟児, 2013年全国町並み連絡会議講演, 瀬戸内海の港町とその調査方法, 2013年01月, 日本語, 重要伝統的建造物群保存地区連絡会議, 呉市安芸灘会館ホール, 国内会議
  • 藤田盟児, 広島県文化財臨地研究会講演, 広島に残る伝統的な町並みについて, 2009年10月, 日本語, 広島県文化財協会, 呉市安芸灘会館ホール, 国内会議
  • 藤田盟児, 説話文学会シンポジウム, 座敷の建立, 2009年06月, 日本語, 説話文学研究会, 奈良女子大学, 国内会議
  • 藤田盟児, 日本民族建築学会シンポジウム, 安芸国の港町-宮島と呉の町家-, 2007年10月, 日本語, 日本民族建築学会, 福山大学, 国内会議
  • 藤田盟児, 日韓建築史交流フォーラム講演, 日本文化の空間的性質について, 2001年02月, 日本語, 日本学術振興会, ソウル大学, 国際会議
  • 藤田盟児, 名古屋音楽大学講演会, 日本文化の時空構造, 2000年06月, 日本語, 名古屋音楽大学, 同朋学園成徳館, 国内会議

Works(作品等)

  • 斎宮1/300復元模型設計, 藤田盟児, 1998年04月, 1999年03月
  • 大乗院1/200復原模型設計, 藤田盟児; 山岸常人, 1994年04月, 1995年03月
  • “Tokyo Spirit” of “Tokyo : From and Spirit”, 藤田盟児; 槙文彦; 粟津潔; 大野秀敏, 1984年04月, 1986年03月, 原宿ラフォーレ、ウォーカーアートセンター、ポンピドーセンター

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 基盤(c), 2019年, 2021年, 19K04805, 研究代表者, 中近世移行期における書院造の研究
  • 1989年, 2020年, 日本中世住宅史の研究, 0, 0, 0, 鎌倉時代の都市・鎌倉における上層武家住宅を中心に、中世住宅史を研究している。, 競争的資金
  • 建築美学の構造論的検討, 0, 0, 0, 日本建築を中心的な題材として、時間と空間の性質を中心的な研究対象とする構造論的美学の研究をしている。, 競争的資金
  • Research on the Transformation Process of the spacial conception, 0, 0, 0, 競争的資金
  • Research on the space Structure of the Residences in the Middle Ages in Japan., 0, 0, 0, 競争的資金
  • 基盤研究(C), 2019年04月01日, 2023年03月31日, 19K04805, 中近世移行期における書院造の研究, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 奈良女子大学, 4290000, 3300000, 990000, 前々年度の御成史料の比較検討により、中世の上層住宅の主殿は、室町時代中期に続き間座敷が組み込まれた形が近世上層住宅の主殿に継承され、それを拡大したものが広間であるとされているが、中世と近世の御成を比べると広間に継承される機能は、主殿ではなく会所が担っていたことが分かった。 そこで、その実態を検討するために前年度に東北の伊達氏から九州の大友氏まで全国各地の大名屋敷から、遺構の検出が進展している事例を選び、施設の配置や平面形式を検討しうる戦国大名の住宅遺構として、福井県一乗谷の朝倉館跡、神奈川県の後北条氏の小田原城館跡、岐阜県の岐阜城織田信長居館跡、広島県の北広島町に所在する吉川元春館跡、山口県山口市の大内氏館跡、大分県大分市の大友氏館跡などと、それらに加えて安土城と名護屋城の周辺に形成された大名屋敷や陣屋跡の遺構群も含めて、発掘調査報告をもとに地層や断面を考慮しながら、敷地全体の配置、建物の平面形式、遺物等の分布状況から、会所と主殿に相当する施設を検討した。 今年度は、それらの遺構図をCAD化して比較検討資料の作成を行った。それにより、戦国時代の大名居館には各種のパターンが存在し、従来の室町時代の住宅構成に従うものと、新しい構成を見せるものがあることが判明した。後者の代表例が岐阜城下の織田信長館である。ただし、その際に不足していた情報を入手するためと発掘現場と周囲の状況を確認するために現地視察を計画し、年度前半は実施できたが、コロナ感染防止のための規制により、年度の後半に実施できないものが残された。, kaken
  • 基盤研究(B), 2017年04月01日, 2020年03月31日, 17H03360, 日本建築和室の世界遺産的価値に関する建築学的総合研究, 松村 秀一; 藤田 盟児; 稲葉 信子; 高田 光雄; 内田 青蔵; 服部 岑生; 藤井 恵介; 亀井 靖子; 岡 絵理子; 小沢 朝江, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 東京大学, 13000000, 10000000, 3000000, 和室は日本の建築文化のみならず、日本の生活文化と不可分な関係にある。しかしながら、今日の日本では和室の新設数が急速に減少しており、このままでは和室はその重要性を省みられることなく、ただただ廃れていくことが懸念される。そのような時点にあって、改めて和室の建築文化、生活文化との深い関わりや、その世界史上稀な特質を十分に説明できる資料を作成し、国際的にも和室の文化的な意味を広く伝えることは重要である。本研究は、建築の諸専門分野の知見を効果的に集めるとともに、他分野の知見等も加えることで、和室の文化的な特異性を明らかにし、和室が国際的にも尊重すべき文化財として認知される状況を作り出す。, kaken
  • 基盤研究(C), 2015年04月01日, 2018年03月31日, 15K06415, 測地尺分析とGISソフトによる古代・中世の港湾都市景観の復原的研究, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 4940000, 3800000, 1140000, 本研究は、歴史的な港湾都市の歴史的な景観を、測地尺分析とGISを使って復原的に研究するものである。具体的な対象は、広島県の尾道市と福山市の鞆の浦、大分県の杵築市と、山口県の下関市で、各都市の市街地の道路幅や街区の規模を実測して、歴史的に7尺から6尺まで小さくなっていった1間の寸法(これを測地尺と呼ぶ)のどれが整合するかで、造成時期を推定し、その上で街区や敷地の性格をGISソフトに入力して、変遷の要因を探った。成果の一部として、近代以降の敷地分割は、節税のために宅地以外の用途の土地を分筆したのが理由であり、景観の大きな変更を伴わなかったことが判明した。, kaken
  • 基盤研究(B), 2015年04月01日, 2018年03月31日, 15H02949, 放射性炭素年代法の古建築適用研究, 中尾 七重; 藤田 盟児; 坂本 稔; 門叶 冬樹; 宮澤 智士; 日塔 和彦; 今村 峯雄; 光谷 拓実, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 18200000, 14000000, 4200000, 放射性炭素年代法の利点は、どんな樹種の木材でも測ることができる。古建築がいつ建てられたのか、放射性炭素年代法で建築年代を調査し、年代判定法を向上させた。国宝光明寺二王門の宝治二年建築を確かめ、その後の修理過程を明らかにした。重要文化財菅田庵は火災後の再建であること、お風呂屋は松平不昧公が建築したままであることを明らかにした。世界遺産白川郷・五箇山の合掌造り民家は、戦国時代末期から近世初めの古材が多く使用されいること、元禄時代に現在見られる大屋根となったことを明らかにした。このほか、重要文化財の古民家や京都の町家、利根川流域民家など、多数の文化財建造物の年代調査で成果をあげた。, kaken
  • 基盤研究(C), 2006年, 2008年, 18560637, 南北朝期を中心とした武家住宅形成史の研究, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 広島国際大学, 3870000, 3300000, 570000, 従来、書院造とよばれる和室の住宅様式は、室町後期から江戸時代初期にかけて、平安貴族の住宅様式であった寝殿造から変化してうまれたとされてきたが、本研究により書院造は鎌倉時代の都市鎌倉における上層武家住宅からうまれた住宅様式である可能性が高いことが明らかになった。, kaken
  • 2007年, 2007年, 19900119, 中世アジアの居住と集落に関する総合的研究:資料のデジタル化と楽融合を目指して, 川本 重雄; 佐藤 浩司; 西垣 安比古; 福田 美穂; 三浦 正幸; 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都女子大学, 本研究は、平成18年度から実施した表題の研究を19年度に継続して行ったものであるので、2年間の研究成果を以下に要約する。 中世考古学の研究者に建築史学の新しい研究動向などを伝えることと、アジアにおける日本建築の特徴を捉えることを目的に実施した本研究では、18年度に安土城本丸御殿に関するシンポジウム、19年度に寝殿造・書院造に関するシンポジウムをそれぞれ開催し、またその間にベトナム及び韓国の調査を実施した。そして、シンポジウムの内容や調査の成果の一部を、研究成果報告書にまとめた。研究成果報告書の概要は次の通りである。 1. 安土城本丸御殿をめぐる諸問題:安土城本丸御殿を行幸御殿とする通説を、行幸御殿の歴史(川本)および遺跡(三浦)の面から再検討し、本丸御殿が行幸御殿ではあり得ないことを明らかにした。 2. 日本の住様式縲恊Q殿造から書院造へ:寝殿造の成立に関する発表(川本)と鎌倉の武家住宅に関する発表(藤田)の後、出席者を交えた討論を行い、日本の住宅様式に関する議論を深めた。 3. 中国「中世」住居史研究の現状と展望(福田) 4. 韓国両班住宅建築調査(玉井哲雄):平成19年度実施した、韓国両班住宅調査の成果をまとめたもの。 5. 伝統的日本住宅の空間とその歴史的背景(川本):日本住宅の空間の歴史を新しい視点から論じた論文。, kaken
  • 特定領域研究, 2006年, 2007年, 18024006, 中世アジアの住居と集落に関する総合的研究:資料のデジタル化と学融合を目指して, 川本 重雄; 佐藤 浩司; 西垣 安比古; 福田 美穂; 三浦 正幸; 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 京都女子大学, 2100000, 2100000, 平成18年度中に、研究会2回、研究発表3回、シンポジウム1回、調査旅行1回を実施した。 1.鎌倉の武士住宅の研究:京都において第1回研究会を行った後、鎌倉で3回研究発表を行った。 鎌倉の都市・武士住宅・町家・宗教建築に関する建築史分野の研究を総括し、考古学研究者をまじえた場で研究発表を行った。 2.安土城本丸御殿復原の問題点:京都において第2回研究会を実施した後、平成19年2月24日にシンポジウムを開催した。 川本は行幸と行幸御殿の歴史から安土城本丸御殿の中に、庭儀空間を持つ行幸御殿が存在するとは考えられないこと、復元された安土城の行幸御殿が行幸御殿の機能を果たせないことなどを明確にした。また、三浦は考古学的成果を総括した上で行幸御殿説を批判するとともに、安土城本丸御殿の配置計画などに関する新しい見解を発表した。一方、ゲストコメンテイターとして参加した藤田達生(三重大学)からは、文献史学の立場から安上行幸が計画されていた可能性が高いことが述べられた。 3.ベトナムの住まい・集落に関する調査を実施した。 平成18年12月22日〜30日にベトナム、ホーチミン・ホイアン・フエ・ハノイとその周辺の住まいと集落の調査を行った。ベトナムの民家が祖先を祀る空間を中心に構成されていること、空間の分化が機能に応じてではなく、人に対応する形で進んでいることなどを確認した。, kaken
  • 基盤研究(C), 2002年, 2004年, 14550641, 中世の武家住宅と上層民家の研究-掘立柱建物を中心に-, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 3200000, 3200000, 本研究は、文献史料と掘立柱の住宅遺構から、中世の武家住宅と上層民家の関係を検討することを目的としている。平成14年度には、代表的な住宅遺構の発掘調査報告書を調査し、大規模な住宅遺構を含む遺跡を262件ピックアップした。その中から在地領主層の生活形態を推測する上で意味があると思われる遺構を選別し、151件の遺跡について概要を記録した。遺跡の存続期間、構造の種別(掘立柱建物、礎石建建物、土台建て建物、その他)、敷地規模、囲繞施設の種別、建物棟数、主要な柱間寸法、主屋の規模と形式、遺構の特色などの項目からなるデーターベースを作成した。その結果、平安末期から地方では堀に囲まれた方形居館が成立していたことが判明し、その多くが総柱の掘立柱建物であり、鎌倉後期から礎石建の総柱型建物へと変化する傾向が把握できた。平成15年度から16年度にかけて、とくに重要な20件の発掘調査報告書を調査し、現地調査も11件(鎌倉周辺遺跡、仙台平野遺跡群、福島県荒井猫田遺跡、熊本県灰塚遺跡および二本木前遺跡、大分県大友氏関係遺跡、富山県下村加茂遺跡および宮町小西北遺、福岡県香椎遺跡など)を実施して、現地の地勢確認、発掘担当機関の調査内容などを確認した。また、鎌倉武家住宅の論考をまとめ、現在、一本を投稿中であり、別の一本が投稿準備中である。, kaken
  • 基盤研究(C), 1999年, 2001年, 11650667, 書院造初期形成過程の研究 -鎌倉武士住宅を中心に-, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 名古屋造形芸術大学, 3500000, 3500000, 本研究は、鎌倉時代を中心とする中世前期の住宅遺構を検討し、書院造りと呼ばれるわが国の代表的な住宅様式の初期の形成過程を明らかにすることを目的としている。そこで、まず武士住宅の具体的な姿を検討するために、鎌倉時代の執権と連署の邸宅を検討し、それらが都市鎌倉の中心部に東西に並んで存在していたことを明らかにした。これが本報告書の第2部である。ついで執権以下の上層の武家住宅の施設構成を検討し、それが将軍御所と似ており、貴族住宅や寺家住宅と差異をもつことを明らかにした。そして絵画史料と発掘資料から、それら支配者階級の住宅が、礎石、掘立柱、土台の3種類の基礎構造に分かれ、その違いが社会階層と建物の機能に関係していることを見いだした。これが本報告書の第3部である。研究経過としては最後に、以上の武家住宅の検討に加えて、同時期の貴族住宅と寺家住宅の中層住宅を検討し、中世前期に住宅建築がどのように変容したかを総合的に検討した。これによって、近世の書院造りの住宅の中心的建物である主殿が、13世紀後期から14世紀前期に形成されたことを明らかにした。しかも、その形成過程は、従来の研究の中心的な対象であった上層の住宅ではなく、研究が遅れていた中層住宅、具体的にいえば中流以下の公家住宅と官人住居、院家以下の僧侶の住居、執権以下の上層御家人住宅、地頭や名主などの一般武家住居が、その中心であったことが確認された。これは、従来の中世住宅史の見直しを迫る成果であり、これが本報告書の第1部に掲載した論文である。, kaken
  • 奨励研究(A), 1997年, 1998年, 09750720, 座の構成と動線の分析によるわが国の中世住宅の研究, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 名古屋造形芸術大学, 2100000, 2100000, 昨年度行った作業は、前年度に引き続き学生に依頼してデータの入力を行った。データーベースは2000例を越え、これを使用して、以下の研究を行った。また、不足していた中世住宅の史料の刊本と、新たに刊行された史料、論文集を購入した。調査は、前年度に引き続き奈良国立文化財研究所の古記録マイクロフィルムを調査し、鎌倉市役所で発掘調査報告書を閲覧した。 研究成果は、、まず、武士住宅について『吾妻鏡』を中心にして、「明王院文書」なども検討し、これまで不明とされていた鎌倉幕府の将軍御所の詳細な建築構成を明らかにした。これについては、中央公論美術出版から刊行した『建築史の空間 -関口欣也先生退官記念論集-』に「鎌倉武士住宅の空間構成 幕府御所を中心として」と題して掲載した。また、鎌倉の北条氏の邸宅が、通説と異なった位置にあり、御成御殿をもつものであることを、建築学会の大会で発表した。なお、現在は太田博太郎監修『日本建築様式史』の中世住宅の章を執筆中であり、上記の鎌倉遺文武士住宅の成果を生かして、書院造の形成過程を論じたものになる予定である。, kaken
  • 基盤研究(A), 1995年, 1997年, 07409010, トイレ遺構の総合的研究, 黒崎 直; 花谷 浩; 深澤 芳樹; 橋本 義則; 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 奈良国立文化財研究所, 16600000, 16600000, 本研究は、発掘された古代・中世のトイレ遺構を対象としながら、寄生虫学、花粉学、動物学、土壌学などの自然科学分野と、考古学、文献史学、建築史学、民俗学などの人文科学分野とが共同して検討を加えようとする総合研究である。 全国数十例のトイレ遺構の事例を収集してその特色と普遍性を抽出するとともに、過去における発掘事例の見通しをもおこなった。そして、土壌及び寄生虫卵分析の成果と課題を整理するとともに、それによらないトイレ遺構の特定方法を検討した。 トイレ遺構から派生する諸問題は多岐にわたるが、そのうち「人糞肥料の利用」や「居住区内におけるトイレの位置とその上屋構造」「中世におけるトイレ遺構の変遷過程」「平安時代におけるトイレ及び便器の名称」「古墳時代の水洗トイレ遺構の性格」などについて検討を加えた。特に肥料の点については、籌木が出土しなくなる12世紀末頃を境に、人糞肥料の利用が本格化した可能性が指摘できそうであり、便器等の呼称については平安時代に限ってみても実に様々な名称が抽出できた。また、古墳時代の特殊な水洗トイレ遺構は、寄生虫卵分析と民俗学の成果を援用しながら、「出産儀礼」に伴う遺構の可能性を想定した。そしてさらには、土器の内面等に付着する白色物質が尿由来の物質である可能性を追求し、移動式トイレの一端を明らかにするなどの成果があった。 またこの他、トイレ遺構の展示方法やマスコミ報道についても検討を加えるなど、本研究報告は、自然科学と人文科学とが共同して行ったトイレ遺構の総合的研究成果であり、永らく陽の目をみなかったトイレ遺構の持つ歴史的文化的な価値を掘り起こすことができた。, kaken
  • 奨励研究(A), 1996年, 1996年, 08750754, 身体動作と空間意識の歴史的研究-わが国の住宅空間を通じて-, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 名古屋造形芸術大学, 1000000, 1000000, 昨年度行った作業は、鎌倉前期の日記である『玉葉』『民経記』『猪熊関白記』などから経路に関する箇所を調べ(これは以前に調べたものも含む)、これを学生に依頼してデータベースに入力した。これによって完成した基本史料DBは1941例に及んだ。つぎに奈良国立文化財研究所所蔵の古記録マイクロフィルムを調査し、必要な指図などを含む『民経記』を複写し紙焼きした。このうち必要な部分は購入したスキャナーによってデータベースに取り込んだ。この詳細史料DBは809例に及んだ。データベースの作成作業は、12月から2月に及び、まだそれを十分に活用した成果を引き出すだけの時間がなかったが、収集した史料から得られた成果を幾つか記す。まず鎌倉前期の寝殿造住宅で玄関の役割を果たしてた中門廊について、主人と客人の経路を整理してみたところ、中門内沓脱・中門廊南妻戸・同北妻戸の3つの出入口が使い分けられ、その格付けが鎌倉時代に変化したこと、その結果、室町時代の主殿のアプローチ形式ができたこと、出入口の使い分けに住宅内部の内方と外方という領域概念がつよく影響していたことなどが明らかになった。その成果については、とりあえず今年度の日本建築学会大会で発表するため、現在梗概を完成させたところであるが、引き続き検討を進めて、本年度中に論文報告集に投稿する予定である。今後は、中門廊以外の出入口を解明するとともに、内部での経路の変化を分析し、部屋が増加して書院造が形成されていく過程を検討したいと考えている。その際には、新たに武家住宅も考察対象に加えたいとも考えている。, kaken
  • 基盤研究(C), 2012年04月01日, 2015年03月31日, 24560794, 測地尺による中世都市形成史の研究, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 広島国際大学, 5330000, 4100000, 1230000, 本研究は、近世以前の土地測量に使われていた「間(ケン)」が中世を通じて短くなったという歴史を利用し、中世から継続する港湾都市の市街地で、市街地の規模を実測して、その規模がいつの時代の1間寸法(測地尺)を使って計画されたと考えれば正しいのかを分析し、見出された測地尺から造成時期を推定するものである。およそ7尺から6尺6寸は鎌倉時代から室町時代前半、6尺5寸が応仁の乱から近世初頭、それ以下は江戸時代の測地尺として推定した。鞆の浦では古代から近代までの変遷を明らかにし、尾道では鎌倉時代の中心街区の位置を推定し、杵築市では中世城郭が近世の城下町に影響したことを見出した。, kaken
  • 基盤研究(B), 2011年04月01日, 2015年03月31日, 23300325, 文化財建造物の高精度放射性炭素年代測定, 中尾 七重; 伊藤 洋子; 吉野 博; 藤田 盟児; 坂本 稔, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 武蔵大学, 17550000, 13500000, 4050000, 文化財建造物の建築年代を、放射性炭素年代法という自然科学の方法で調べた。2012年度は民家7件、社寺4件、2013年度は民家5件、社寺4件、2014年度は民家11件、社寺6件(のべ数)の年代調査を実施した。重要文化財鑁阿寺本堂は、年代調査と古建築調査の結果、初期禅宗様本堂建築であることが判明し、2013年に国宝に指定されるなど、年代調査は建築の価値を高めた。喜多方市文化財シンポジウム「大発見!長床 解明された建築年代」講演、国宝記念シンポジウム「鑁阿寺本堂を考える」講演など、地域振興に貢献した。吉川弘文館より、「築何年?炭素で調べる古建築の年代研究」(共編著)を発刊した。, kaken
  • 基盤研究(C), 2009年, 2011年, 21560678, 中世後期における上層民家史の研究, 藤田 盟児, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 広島国際大学, 4290000, 3300000, 990000, わが国の住宅建築のうち、中世における上層民家を研究し、それが発達した場所である中世都市の発達過程を分析する方法を発見した。上層民家に住む地頭や富裕な商工業者は、経営のための接客を行うデイと呼ばれる部屋を必要としたが、それが座敷(和室)に進化したのとは別に、板敷の出居を中心的な部屋とする住宅形式が上層民家の特徴であることが判明した。また、中世都市において町家が発達したが、両者はともに「間」と呼ばれる測定寸法を使用し、「間」は7尺から6尺へ短くなった。このことから、中世に形成された都市街区は、測地尺を分析することで造成時期を推定することが可能であることが判明した。, kaken


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