研究活動スタート支援, 30 Aug. 2021, 31 Mar. 2023, 21K20328, ヘガード理論に基づく3次元多様体と絡み目の研究, 張 娟姫, 日本学術振興会, 科学研究費助成事業, 奈良女子大学, 1950000, 1500000, 450000, 本研究の目的は、ヘガード理論の観点を用いて3次元多様体と絡み目の様々な性質やその関係を明確にさせることである。特に、3次元多様体のヘガード分解と絡み目の橋分解の複雑さを表す指標の一つである「Hempel距離」という概念と多様体および絡み目の幾何的性質や対称性等がどう関係しているかを明らかにすることを目標の一つとして設定していた。それに関して、小林毅氏、井戸絢子氏と共同研究を行い、keenおよびstrongly keenな橋分解について調べた結果、任意の自然数nとb、任意の正の整数gに対して、(g,b)=(0,1)または(g,b,n)=(0,3,1)の場合を除き、strongly keenな(g,b)-橋分解で距離nのものが存在することが証明できた。また、(g,b,n)=(0,3,1)の場合については、どんな距離1の(0,3)-橋分解もkeenにはなれないという、興味深い結果を得ることもできた。また、weakly keenであってstrongly keenでないようなHeegaard分解および橋分解を構成する方法についても、現在も研究が継続中である。, kaken